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ラッピング広告の種類や費用とは?ラッピング広告の媒体例や効果を解説

「ラッピング広告にはどんな種類や特徴があるの?」
「具体的な費用やメリットについて知りたい」

ラッピング広告の出稿を検討している方で、このようにお悩みの方はいませんか?ラッピング広告は、比較的低コストでありながら、街中を移動する広告として注目を浴びる広告として人気のある媒体です。

今回は、ラッピング広告の種類や費用、メリットについて紹介します。また、ラッピング広告がも広告がもつデメリットや、その解決策にも解説します。

この記事を読んで、ラッピング広告に関する基本的な知識を身につけましょう。

1. ラッピング広告とは?

ラッピング広告は、電車やバス、タクシーなどの外装全体、あるいは一部される広告のことをいいます。このラッピング広告は、OOH広告(Out Of Home、屋外で目にする広告)の一種として位置づけられ、交通広告のカテゴリーにも入ります。

ラッピング広告がもつ最大の特徴として、高い視覚的インパクトが挙げられます。通常の広告とは異なり、ラッピング広告はその規模の大きさや「動く広告」としての性質から、多くの人々の視線を集めることができます。

また、広告接触率(「今日見た」 「今日見たような気がする」と回答した人の割合)の面でも、ラッピング広告は高い効果をもっています。バスや電車、タクシーなどの車両にラッピング広告を施すことで、その移動範囲内の多くの人々と継続的に接触することが可能です。

さらに、ラッピング広告は地域密着の特性も持ち合わせています。特定のエリアや地域に特化した広告を展開できるため、地域性を活かしたマーケティングやプロモーションにも非常に適しています。

2. ラッピング広告の種類と特徴

ラッピング広告はその掲出場所によって、いくつかの種類に分けられます。各媒体の特徴を理解し、適切な広告手法を選ぶようにしましょう。

ラッピング広告の種類

  1. 電車
  2. バス
  3. タクシー
  4. アドトラック
  5. 飛行機
  6. シェアサイクル

(1)電車

電車の車両をラッピングする広告は、交通広告のなかでも特に公共性が高く、企業やサービスのブランドイメージを向上させる効果をもちます。

特に都市部では乗客数が多いことから、そのリーチ数の大きさは他の交通広告と比べてもトップクラスです。また電車は定時的に運行しているため、例えば通勤時に毎回目にするなど、同じユーザーに対して繰り返し訴求できる点も魅力といえます。

しかしその反面、電車のラッピング広告は比較的審査が厳しく、リードタイムも長いというデメリットもあります。

電車ラッピングの費用は種類により変動しますが、以下に例を挙げるので費用相場の参考にしてください。

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(2)バス

バス車両へのラッピング広告も、公共性の高い交通広告として人気を集めています。

バスは特定のルートを巡回するため、特に地域密着型の広告に適しており、特定のエリアやターゲットに即した広告展開が可能です。また、掲出面積が大きいことから大きなインパクトをもつ広告展開ができ、反復的な運行により、ブランドの認知度向上にも寄与します。

フルラッピングやハーフラッピングなど、予算に応じて掲出プランを選択することができる点も、多くの広告主から好評を得ています。

バスラッピングの費用は、バスの走行ルートによって変動しますが、他の広告媒体と比べてリーズナブルに掲出できる点が特徴です。

例えば、主に東京都渋谷区・港区エリアを走行する都営バスのフルラッピングは、1ヶ月あたり30万円、1年間で300万円で掲出できます。

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(3)タクシー

タクシーのラッピング広告は、24時間稼働し、特定のルートに縛られないという点で他のラッピング広告にはない特徴をもっています。

タクシーは富裕層や経営者、高齢者といった特定の層にユーザーが多いため、こうした層にターゲティングして広告を展開することが可能です。

一方、タクシーは駅前のロータリーや繁華街に停車することも多いため、広範囲のターゲットにアプローチすることもできます。

(4)アドトラック

アドトラックは、トラックのカーゴ部分にラッピングを施したり、デジタルサイネージに広告を掲出するものです。

アドトラックの広告掲出面は極めて大きいため、強烈な視覚的インパクトをもたらすことが可能です。また、音声を併用することで聴覚的にも強い印象を残すことができます。さらに、「移動する広告」として、一度の出稿で複数地域に展開できるというメリットもあります。

特にデジタルサイネージを搭載しているアドトラックは、リードタイムが短いため、短期的なプロモーションやキャンペーンに適した媒体といえるでしょう。

アドトラック(宣伝トラック)とは?費用相場や今後の規制について解説

アドトラックの費用は種類により変動しますが、以下に例を挙げるので費用相場の参考にしてください。

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(5)飛行機

あまり一般的ではありませんが、飛行機の機体へのラッピング広告も行われています。

大きな機体を覆う広告がもたらすインパクトは極めて強烈であり、レジャー層やビジネス層にアプローチできる点が特徴です。

一方で、広告枠自体が少なく、費用が高額である等のデメリットもあります。

(6)シェアサイクル

シェアサイクルのラッピング広告は、特に都市部での移動手段として増えてきたシェアサイクルを活用した広告方法です。

その最大の特徴は、エリアターゲティングの精度が非常に高い点で、特定の地域やスポットに絞った広告展開が可能となります。

都市部や観光地など、特定のエリアでのブランド露出を目指す際には、シェアサイクルのラッピング広告が非常に効果的です。

3. ラッピング広告のメリット5つ

以下からは、ラッピング広告全般に当てはまるメリットを5つ紹介します。

ただし、ラッピング広告の効果をより高めるためには、媒体ごとの属性を理解したうえ、適切な場所に広告を掲出することが重要です。

ラッピング広告のメリット

  1. 乗客以外にもリーチできる
  2. 走る広告としてインパクトが強い
  3. 比較的コストが低い
  4. 精度の高いエリアターゲティングができる
  5. 多様なサイズを選べる

メリット1. 乗客以外にもリーチできる

ラッピング広告の最大の魅力は、その広範囲な訴求力にあります。

走行中、特にバス、タクシー、トラックなどの車両に掲載された広告は、道行く歩行者や他の車の乗客にも容易に目に入ります。そして、停車中の車両についても、特に駅前や主要交差点などの場所で停車している際には、多くの人々の目に触れることができます。

このように、乗車している人だけでなく、さまざまな人々に訴求できる点がラッピング広告の魅力です。

メリット2. 走る広告としてインパクトが強い

ラッピング広告は、同じサイズの屋外看板等と比較すると、通行人等の視界に入る可能性が高くなります。

掲載面が大きく、目線の高さに掲載されることから、人々の視界に直接入りやすく、見た人に強いインパクトを与えることが可能です。また、色鮮やかなデザインや鮮明な画像が街中を移動する様子は、通行人の目を惹きつける力があります。

メリット3. 比較的コストが低い

ラッピング広告のうち、特にバスやアドトラックは他の広告媒体と比べてコストパフォーマンスに優れているといえます。大きな面積に提出する場合であっても、制作費が比較的安価であるためです。

また、広告の掲載期間中は、連続して広告が掲載され続けるため、1日あたりの訴求回数も多く、ランニングコストを抑えられます。

これらの点を考慮すると、広告費を抑えたい広告主にとって、ラッピング広告は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

メリット4. 精度の高いエリアターゲティングができる

ラッピング広告の大きな強みのひとつに、精密なエリアターゲティングが可能である点が挙げられます。

特に、バスやタクシーを用いたラッピング広告は、走行ルートや停車場所が事前に決まっているため、どの地域やどのような人々が主なターゲットであるかが明確です。例えば、ビジネス街を走行ルートとするバスや、観光地を結ぶバスなどは、乗客の属性やニーズをかなり限定できます。

このような特性を活かすことで、ターゲットとなるエリアに合わせた、より効果的な広告展開を行うことが可能です。

メリット5. 多様なサイズを選べる

ラッピング広告の掲載面積や形状には、複数のオプションがあります。そのため広告主としては、目的や予算に応じて広告の適切なサイズ・内容を選択することが可能です。

特にバス広告は、全体を覆うラッピングのほか、歩道側・道路側・車両後方など、豊富なオプションが用意されています。

掲出場所や面積に応じて広告費も変動するため、予算やターゲットに合わせ、適切な掲出場所を選定することが重要です。

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4. ラッピング広告のデメリット

ラッピング広告は、その高い訴求力とコストパフォーマンスから多くの広告主に選ばれる媒体ですが、一方で幾つかのデメリットも抱えています。これらのデメリットを理解し、適切に対処することで、広告効果を最大限に引き出すようにしましょう。

ラッピング広告のデメリット

  1. 審査基準が厳しい
  2. リードタイムが長い

デメリット1. 審査基準が厳しい

公共交通機関を使用したラッピング広告の場合、広告の内容やデザインに関して、厳しい審査を受けなければなりません。また、事業者だけではなく、場合によっては自治体等による審査を受ける必要もあります。

このような厳格な審査をクリアするためには、事前の十分なリサーチや、過去の実績をもとにした審査通過のノウハウが必要です。

審査プロセスをスムーズに進めるためには、経験に基づいたアドバイスが非常に有効です。特に、過去の成功事例や、通過しやすいデザインのポイントなど、プロの知識は審査を迅速に進めるための貴重な資源となります。

デメリット2. リードタイムが長い

ラッピング広告の製作から掲出までの期間、いわゆるリードタイムは審査や製作の工程を経るため、長い時間を要する可能性があります。そのため、特に短期間でのキャンペーンやプロモーションを計画している場合には、このリードタイムがネックとなることもあります。

そこで、ラッピング広告を掲出する場合には、出来る限り早い段階で広告プランナーに相談し、希望するタイミングで広告を掲出できるようにしましょう。

5. ラッピング広告のリードタイム

代表的なラッピング広告である「電車ラッピング」「バスラッピング」のスケジュールをご紹介します。鉄道や運営会社によって多少異なるので、目安として参照してください。

電車ラッピング

(1)問い合わせ:10週間前

最新の空き状況がわかります。希望の日程で広告掲出が可能かを確認しましょう。

(2)申し込み:8週間前

正式に申し込みをして広告枠を確保しましょう。
広告枠は予約や仮押さえができず、先着の申し込みがあれば埋まってしまうので注意が必要です。また、申し込み後はキャンセルができないことにも留意しましょう。

(3)デザイン作成:7週間前

走行車両のテンプレートが送られますので、形状にあわせたデザインの作成に取りかかります。

(4)デザイン審査:6週間前

鉄道会社、屋外広告物申請、自治体それぞれの審査があります。
審査申請手続は媒体社側の対応となりますが、差し戻しが発生することを念頭に置くと、6週間前を目安に審査に進められると比較的スムーズです。
基本的に2週間程度のリードタイムが想定されます。

(5)色校正回答:3週間前

媒体社より、「出来上がった印刷物の色合いがイメージ通りに再現できているか」について確認がありますので、期日までに回答しましょう。

(6)お支払い:2週間前

広告プランナーまたは媒体社から請求書が送付されます。
原則、前金のみとなります。

(7)掲出開始:当日

広告が掲出されます。

アドトラック

(1)問い合わせ:6週間前

最新の空き状況がわかります。希望の日程で広告掲出が可能かを確認しましょう。
また、走行希望エリアもあわせて伝えましょう。

(2)走行ルートのご確認:5週間前

走行希望エリアをもとに、ルート案が提示されますので確認しましょう。
地方エリアでの走行を希望する場合は、問い合わせ時のヒアリングからルート案の提示まで1~2週間ほどかかる場合があります。

(3)デザインの提出・審査:4週間前

媒体社による広告内容の審査があります。広告内容がわかるデザインデータや資料を提出しましょう。

(4)申し込み:4週間前

無事に審査を通過したら、正式に申し込みをして広告枠を確保しましょう。
広告枠は予約や仮押さえができず、先着の申し込みがあれば埋まってしまうので注意が必要です。また、申し込み後はキャンセルができないことにも留意しましょう。

(5)最終版デザインの提出:3週間前

実際に掲出する広告デザインのデータを提出します。
印刷後の色のイメージ(色見本)があれば、ポスターのような現物等を媒体社に送りましょう。

(6)お支払い:3週間前

広告プランナーまたは媒体社から請求書が送付されます。
原則、前金のみとなります。

(7)車体広告契約書の締結:2週間前

台風や天災時の補償など、基本的な契約書となります。内容に問題がなければ、契約の締結に進みます。

(8)色校正回答・音源データ提出:10日前

事前に媒体社より、「出来上がった印刷物の色合いがイメージ通りに再現できているか」について確認がありますので、期日までに回答しましょう。
確認期間はおよそ2営業日ほどとなります。

(9)掲出開始:当日

広告が掲出されます。

6. ラッピング広告の審査基準

ラッピング広告には審査規定が定められており、以下の項目に該当する広告は掲出できません。あらかじめチェックしておきましょう。

ラッピング広告で掲出できない広告

公序良俗に反するもの、通行者や公衆に不快の念を与えるもの、社会通念上掲出できないと認められているもの。
その他、媒体社が不適当と認めるもの。

多くの人の目に留まる広告は消費者(購入者、利用者等)に対する情報の提供であるため、適切かつ節度を持ったものでならなければならないとの前提のもとでクリエイティブの審査が行われます。ラッピング広告を出稿する際は、審査時にクリエイティブの承認をスムーズに受けられるように上記の点に気を付けましょう

ラッピング広告の出稿はプロに相談しよう

今回はラッピング広告の種類や特徴、メリットデメリットのほか、具体的な費用相場について紹介しました。

ラッピング広告は比較的安価でありながら、強烈なインパクトを与えられる広告媒体であり、特に地域密着型の広告に強みをもっています。

一方で、交通広告を掲出するためには、事業者や自治体などによる厳しい審査を受けなければならないため、あらかじめプロに相談することをおすすめします。

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