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応援広告・センイル広告とは?掲出の流れや費用・注意点を解説

「応援広告は個人でも出せるの?費用や流れを知りたい」
「アイドルの応援広告に事務所の許可は必要?」

応援広告の出稿を検討している方で、このようにお悩みの方はいませんか?応援広告はファンとアイドル・芸能人との新しいコミュニケーションのひとつであり、最近は日本での事例も増えています。

今回は、応援広告を出せる場所や出し方、費用について詳しく紹介します。また、事前に事務所から許可が必要なのか、個人でも出せるのかどうかも解説します。

この記事を読めば、自力で応援広告を出せるようになりますよ。

1. 応援広告とは?

応援広告とは、いわゆる『推し』のアイドルやアニメキャラクターを応援するために、企業ではなく個人や団体が掲出する広告のことです。もともとは韓国から始まった文化で、韓国では『センイル(誕生日)広告』と呼ばれています。

日本では、SMAPの解散を受けて新聞紙上に応援広告が掲出されたのが皮切りとなり、現在は都市部の大型ビジョンや駅広告に掲出される例が増えています(参照:SMAP大応援プロジェクト「いつもたくさんの愛と勇気をくれたSMAPへ」 – 新聞広告データアーカイブ)。

2. 応援広告を出せる場所・費用

応援広告はまだ新しい広告のあり方であり、応援広告の掲出を認めていない広告枠や、条件を課せられている広告枠もあるため、事前にしっかりと確認することが重要です。

応援広告の掲出先として主に活用されているのは、街中の大型ビジョンや駅広告です。

大型ビジョンの場合、音声や音楽とともに掲出できるため、特にアイドルグループの映像など動的なコンテンツを掲出するのに向いています。

駅広告は、主要な沿線(例えば首都圏の場合、JR東日本・東京メトロ・東急・小田急・京王・京急・東武・京成・相鉄など)の駅に掲出することにより、多くの人々に広告を届けることが可能です。

東京都の大型ビジョンのうち、応援広告のよく利用されている媒体を例に挙げると、次の通りです。

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15秒間の動画を1日だけ掲出する場合、掲出する頻度によって次のようなプランがあります。

2回/1時間4回/1時間8回/1時間
クロス新宿ビジョン120,000円15,000円30,000円
Veats Shibuya Vision200,000円30,000円60,000円
ラジ館ビジョン300,000円60,000円120,000円

駅広告のうち、応援広告によく利用されている媒体は次の通りです。

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1週間だけ掲出する場合には、掲出するポスターのサイズに合わせて、次の3つのプランがあります。

B2サイズB1サイズB0サイズ
東急線渋谷駅17,500円35,000円70,000円
東京目メトロ九段下駅12,000円24,000円48,000円

3. 応援広告の事例3選

韓国では主にアイドルグループの『推し』を応援するために始まった応援広告ですが、日本ではアイドルだけではなく、アニメキャラクターなどを応援するための広告も登場しています。

以下からは、日本で実際に行われた応援広告の事例を3つ紹介します。

応援広告の事例3選

  1. NiziUメンバー『RIKU』の誕生日広告
  2. 歌い手『るぅと』の誕生日広告
  3. TWICEメンバー『MOMO』の誕生日広告

(1)NiziUメンバー『RIKU』の誕生日広告

こちらは新宿区の大型ビジョンにアイドルグループメンバーの応援広告を出稿した例です。デジタルサイネージを利用すれば、大きな画面で動く『推し』を表示でき、媒体によっては音楽を流すこともできます。

(2)歌い手『るぅと』の誕生日広告

こちらは、東京・大阪・広島の3ヶ所で、駅広告と大型ビジョンに応援広告を出稿した例です。このように複数地域・手段で応援広告を掲出することで、より多くの人に広告を見てもらうことが可能です。

(3)TWICEメンバー『MOMO』の誕生日広告

最近では、応援されたアイドルが応援広告を見に行き、TwitterやInstagramで報告する例もあり、『推し』とファンの新しい交流の形としても注目を集めています。

4.応援広告の出し方・流れ

ここからは、応援広告の出し方や、出稿までの流れについて解説します。

応援広告の費用や出稿までの期間などは、広告枠によっても異なります。そのため実際に応援広告を出稿するときは、広告プランナーとしっかり相談しながら進めることが重要です。

応援広告の出し方・流れ

  1. 資金を集める
  2. 応援先・事務所に許可を取る
  3. 広告プランナーに問い合わせる
  4. デザイン制作
  5. デザイン審査・団体審査
  6. 料金を支払う
  7. 広告の掲出

(1)資金を集める

まずは、応援広告の掲載に必要な費用を集めましょう。

大型ビジョンや駅広告など、多くの人に目に触れる広告枠は費用が高く、個人で集めることは難しいため、ファンのグループ(ファンダム)で出し合うことが一般的です。

またSNSで賛同者を募ったり、クラウドファンディングでサポーターを募ることも広く行われています。

(2)応援先・事務所に許可を取る

応援広告を出稿するためには、『推し』が所属している事務所から許可を取る必要があります。(アニメキャラクターの場合は出版社等)

具体的には、①応援広告を出してもいいか、②広告を掲載する場合に『推し』の画像・動画を利用してもいいか、の2点の許可が必要です。

韓国では、アイドル等の写真を応援広告や自作アイテムで利用することが黙認されるケースも多いものの、日本は肖像権や著作権に厳しく、最悪の場合には裁判に発展する可能性もあるため、必ず事前に事務所の許可を取りましょう。

事務所から許可を得られたら、後々審査の際に必要となるため、許可を得ていることを証明できるもの(メール画面のスクリーンショットなどでも可)を保存しておきます。

(3)広告プランナーに問い合わせる

事務所から許可を得たら、広告プランナーを探しましょう。日本ではまだ企業以外が広告を掲載することは珍しく、広告枠によってはプランナーを通さないと掲載を許可してもらえないこともあります。

また、初めて広告を出稿する場合、掲載すべき場所や具体的な費用、デザインの規定や納期など分からないことも多いでしょうから、プランナーと相談しながら手続きを進めていきましょう。

(4)デザイン制作

広告プランナーと相談して具体的な掲出先を決めたら、広告枠の規定に合わせ、デザインを作成します。

デザインは自力で作成することもあれば、クラウドソーシングなどで外注することもあります。また、広告代理店に依頼し、デザイナーを紹介してもらう方法もあります。

広告枠によってはデザインに制限がある(過度な露出不可、QRコード掲載不可など)ため、広告プランナーと相談し、広告媒体の規定に沿ったデザインを作成することが大切です。

(5)デザイン審査・団体審査

デザインが出来上がったら、次に『推し』の所属事務所や広告媒体の管理者の審査を受けます。ここでは、デザインが権利を侵害していないかどうかや、広告媒体の規定に即しているかどうかのほか、広告を出稿しようとする個人・団体の審査も行われます。

審査には1ヶ月以上かかることもあるため、バースデーやイベントに合わせた応援広告の出稿を考えている場合には、余裕をもったスケジュールを組むことが大切です。

(6)料金を支払う

準備がすべて整ったら、広告費を支払います。費用を支払うタイミングは、広告枠を確保する前に必要なパターンや、デザインを納品した後に支払うパターンなど、広告媒体によって異なります。

支払日までに広告費を集められるように、しっかりと支払日を確認しておきましょう。

(7)広告の掲出

全ての手続きを終えると、無事に応援広告が掲出されます。大型ビジョンであれば契約した時間に、駅広告であればお昼過ぎに掲出されることが一般的です。

掲出後の情報発信であっても、例えば「お昼の12時以降は拡散可能」など、広告媒体によって情報に制限が課せられていることがあるため、事前に確認しておきましょう。

5.応援広告は個人でも出せる?

応援広告を個人でも出せるのか・団体でなければならないかは、広告媒体によって異なります。

基本的に、駅広告は個人名義では出稿できず、SNSやWebサイトを保有しており、過去に活動実績のある団体でなければ出稿できません。そのため、応援広告の出稿を広告枠に問い合わせる前に、自身が団体に所属していること、実績がある団体であることの確認が必要となります。

活動実績とは、例えば、ファンサイトの運営筆頭、ファンイベントの主催、『推し』のライブイベントでの物販の設営などが該当します。

応援広告を出稿するためには、資金集めやデザイン制作、広告プランナーとの対応など、さまざまな作業や手続きが必要となるため、まずはSNS等を通じて仲間を集めることをおすすめします。

6.応援広告をSNSで事前告知してもいい?

応援広告を実施していることをSNSやWebサイトで告知したい場合でも、多くの掲出場所や広告媒体によっては告知の制限があるため注意が必要です。

応援広告を掲出すると、大勢のファンが一箇所に集まることにより、通行の妨げになったりトラブルに発展する可能性があるため、告知の制限が設けられているのです。

具体的な制限の内容は、掲出場所や広告媒体によって異なりますが、例えば次のような制限が課せられます。

渋谷区の大型ビジョン

放映開始前の事前告知は一切NG。

例えば「都内の大型ビジョンで放映予定」のように、掲出場所が特定できない表現であれば、放映期間前であっても投稿可能。放映開始後は場所も含めて告知してもいいが、具体的な放映時間の記載はNG。

駅広告

SNSでの投稿には、事前に内容(投稿文と画像)について媒体社の審査が必要。

例えば「都内の駅にポスターを掲出予定」のように、掲出場所が特定できない表現であれば、掲出期間を含めて事前に告知可能。

SNSに投稿するときは、投稿文と画像の両方に「※駅係員へのお問合せはご遠慮ください」との表記が必要。

これらの告知制限には、資金集めの段階から注意が必要です。例えば、「アイドルAのバースデーに合わせ、〇年〇月〇日の正午に新宿アルタビジョンに応援広告を出しませんか?」という投稿だと、掲出期間・場所が明確になっているため、資金が集まったとしても審査が通らない可能性があるからです。

そのためSNSやクラウドファンディングで資金集めをする場合には、「アイドルAのバースデーに合わせて、都内の大型ビジョンに応援広告を出しませんか?」のように、具体的な掲出期間・場所を明記せずに投稿するようにしましょう。

応援広告の出稿はプロに相談しよう

今回は応援広告(センイル広告)の概要や事例、出し方や流れ、費用について詳しく解説しました。

応援広告は、新しい『推し活』として、また新しい交流の形として広まっており、今やアイドルだけではなくアニメキャラクターやインディーズアーティストなどの応援に幅広く使われています。

とはいえ、日本で個人が広告を出稿するハードルは高く、手続きを誤るとせっかく資金を集めたのに広告を出稿できないという事態にもなりかねません。

そのため応援広告を出すときは、広告のプロである広告プランナーと相談しながら作業を進めましょう。国内最大級の広告プラットフォームである『オーマッチ』では、大型ビジョンや駅広告なども多数取り扱っており、応援広告の仲介にも実績豊富です。

応援広告の出稿を検討している方は、まずは一度ご相談ください。

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