「アンビエント広告の事例は?どんな広告例があるか知りたい」
「アンビエント広告の掲出メリットは?」
アンビエント広告と屋外広告の1種で、自然と環境に溶け込むユニークで斬新な広告手法です。しかし新しい手法だけに具体的なイメージが湧かない人もいるでしょう。
この記事ではアンビエント広告の概要と具体的な事例10選、掲出メリットとデメリットを紹介しています。
最後まで読めばアンビエント広告が何かわかり、自社の予算に合わせてインパクトのある広告を掲出できるようになります。
1. アンビエント広告とは
アンビエント広告とは、環境や周辺の景色に自然に溶け込む形の屋外広告の1種です。町にあるベンチをラッピングして自社製品を宣伝するなど、見た人が思わず「面白い」と写真を撮りたくなるような、斬新な広告として注目されています。
普通のポスターやデジタルサイネージは、広告だということが一目でわかります。しかし、アンビエント広告では通常のOOHとは違って、一見すると広告だと分からないような手法で展開するのが特徴です。
2. アンビエント広告の具体的事例10選
アンビエント広告の中でも特に面白く、国内外でも話題になった事例を10個紹介します。通常の屋外広告との違いや、斬新なアイデアを参考にしましょう。
- 進撃の巨人のアンビエント広告
- PS5のアンビエント広告
- Galaxy Zのアンビエント広告
- ネスレのミントキャンディ「Polo」のアンビエント広告
- Mator社のアンビエント広告
- 任天堂のアンビエント広告
- NIKEのアンビエント広告
- Superetteのアンビエント広告
- Rimmelのアンビエント広告
- CanCamのデジタルサイネージを使ったアンビエント広告
(1)進撃の巨人のアンビエント広告
『Spotify』と『進撃の巨人』がコラボした際に、渋谷にアンビエント広告を掲出しています。パルコ前に巨人の足跡を出現させ、足跡の脇に広告を表示。巨大な足跡を見た人は写真を撮影し、SNSで拡散したため話題が話題を呼び、多くの人が渋谷パルコ前に集まりました。SNSのバズにより『Spotify』の認知も高まった良い事例です。
「Spotify」x「進撃の巨人」コラボで渋谷エリアをジャック🎧
渋谷パルコ前に巨人の足跡アンビエント広告も出現!!
夜はライトアップもされますので、ぜひチェックお願いします!#Spotify_shingeki pic.twitter.com/LR4akgUXpy
— アニメ「進撃の巨人」公式アカウント (@anime_shingeki) February 28, 2023
仕事行くのに渋谷の街を歩いていたら、偶然エレンに遭遇!帰りにも遭遇!
少し時間があったので渋谷PARCO前に出現している巨人の足跡も見てきました!
そして一人で堂々自撮りしてきたぜ!笑#Spotify_shingeki #shingeki https://t.co/sgd5UGcaCW pic.twitter.com/ddehisYmgY
— 石川由依Official (@YUI_STAFF) March 1, 2023
(2)PS5のアンビエント広告
PS5の発売を記念して、ロンドンの地下鉄にコントローラーのマークを模したアンビエント広告が掲出されました。ロンドンの地下鉄はもともと『○』マークで表示されており、そこに『×△□』を追加したユニークな発想のアンビエント広告です。
新しいPS5の発売を祝うために、ロンドンの地下鉄の○マークに加え、×△□も増やてしまった、という素晴らしいアンビエント広告。
課題解決もいいけど、こういう純粋に楽しい取り組みっていいな。
アイデア自体は溢れてる時代だからこそ、実行力の価値が上がっている気がする。仕掛けた人、すごい。 pic.twitter.com/UHZ87XKVW5
— 奈雲政人 | Masato Nagumo (@masatonagumo) November 19, 2020
(3)Galaxy Zのアンビエント広告
『Galaxy Z』のアンビエント広告もユニークで、海外でも話題となりました。折りたたみスマホの発売記念に、大型の模型を作成してベンチに取り付けています。実際にパカパカ折りたたむことができる形状になっており、新製品の形状を伝えるとともに、思わず触ってみたくなるユーザー体験も提供している事例です。
Samsungの折りたたみスマホ「Galaxy Z」のアンビエント広告。ベルギーのバスシェルターにあるベンチが、スマホの形をした折りたたみベンチになってます。これはパカパカしたくなる。https://t.co/HXMlA7Bj1f pic.twitter.com/IiCgzzli3C
— IDEAFUL (@ideafuls) September 13, 2022
(4)ネスレのミントキャンディ「Polo」のアンビエント広告
『ネスレ』のミントキャンディのアンビエント広告は、安価に掲出できる良い事例です。降り積もった雪にミントキャンディの形のスタンプを押すことで、さりげなく商品の宣伝をしています。気候を利用したユニークな発想のアンビエント広告は、海外でも絶賛されています。
Nestle Polo’s idea ‘Polo snow stamp’.
The brand who used fresh snow as a tactical ambient idea for marketing .#marketing #branding #digitalmarketing #digitalmarketingtips pic.twitter.com/4CFoBrzq9a— Branding Elves (@BrandingElves) March 1, 2021
(5)Mator社のアンビエント広告
ドイツのカミソリメーカー『Mator社』のアンビエント広告を紹介します。カミソリ型の看板を設置し、通りかかる人にカミソリの形状と自社名をセットで認知させています。
鋭い切れ味を表現するために半分にカットされた鳩の模型を設置するなど、インパクトの創出にも成功した事例です。OOH大好きだけど、この剃刀のアンビエント広告が世界で一番好きかもしれない pic.twitter.com/Jp0xOljuSC
— 矢﨑剛史 | コピーライター・クリエイティブディレクター (@yazakichi) November 24, 2021
(6)任天堂のアンビエント広告
『任天堂』のアンビエント広告もユニークです。PARCOの自動ドアに『マリオ』と『ルイージ』のポスターを貼り付け、ドアが開くたびに土管に二人が入っていく様子を表現しています。世界的にも知られているキャラクターを使った広告は、シンプルながらユニークで目をひく良いアンビエント広告の事例です。
自動ドアが開くとマリオとルイージが土管に入っていく。シンプルで古典的なアンビエント広告。こういうのもっとあってもいい。#スーパーマリオ #NintendoTOKYO #PARCO #パルコ #ambientmedia #OOH pic.twitter.com/qmiyJi6nYw
— S.Aoki (@aokingoo) July 1, 2021
(7)NIKEのアンビエント広告
『NIKE』の皮肉の効いたアンビエント広告も、海外で話題となりました。座面を外したベンチに自社ロゴを設置し、その下に「RUN(走れ)」の文字を表示しています。
座ろうとした人が座面がないことに驚いて背もたれを見ると「RUN」が目に入り、運動したくなるというメッセージ性のあるアンビエント広告です。
@NikeRunning Yes Nike! #advertising #running #ambient pic.twitter.com/k1blLKVqgv
— BE RELEVANT (@1da_london) July 21, 2014
(8)Superetteのアンビエント広告
ファッションブランド『Superette』は、ベンチを使った面白いアンビエント広告を掲出しています。ベンチに自社のブランド名とショートパンツのセール情報を掘り、座った人の太ももに広告の跡がつくというユニークなアイデアです。
ショートパンツを履いている人がベンチに座り、歩き出すと自動的に宣伝になるというアイデアは、海外でも話題となりました。Superette short shorts guerrilla marketing. The bench that turns YOU into a walking… http://t.co/rwnoaFrPWz pic.twitter.com/9qrMlC0mLi
— biostopromania (@biostopromania) February 8, 2015
(9)Rimmelのアンビエント広告
『Rimmel』は速乾ネイルポリッシュの宣伝に、アンビエント広告を掲出しています。街角に現れた速乾性ネイルポリッシュのモニュメントは、ユニークな見た目から人の注目を集め、SNSでも拡散されました。形状によってポリッシュが瞬く間に乾くという製品の特徴もうまく表しています。
Outdoor Advert in London: “Rimmel Quick Dry Nail Polish Ambient” @alldaychic @avazquez1 pic.twitter.com/WWwoCvBnEm
— nails & go (@NailsAndGo) August 14, 2013
(10)CanCamのデジタルサイネージを使ったアンビエント広告
人気雑誌『CanCam』は、六本木駅のデジタルサイネージを使ったアンビエント広告を掲出しています。電車がホームに入ってくるのと連動して、画面内のモデルのスカートや髪がなびくという斬新な広告です。
3. アンビエント広告の掲出のメリット3つ
アンビエント広告を掲出するメリットを3つ紹介します。後ほど紹介するデメリットも踏まえて、検討材料としてください。
- インパクトの強い広告掲出が可能
- SNSでのバズによる拡散効果を狙える
- 好奇心をそそり自然な商品の宣伝ができる
メリット1. インパクトの強い広告掲出が可能
アンビエント広告の最大のメリットは、インパクトがある広告を掲出できる点です。通常の屋外広告よりもユニークで斬新な手法を使うため、思わず立ち止まって見入ってしまうような広告を掲出できます。
広告を見た人が製品やサービスに興味を持ち、購買行動につながる可能性も高いです。
メリット2. SNSでのバズによる拡散効果を狙える
アンビエント広告は屋外にユニークな手法で掲出する広告です。そのため注目を浴びやすく、見た人が誰かに話したくなったり、写真を撮影してSNSで拡散したくなる効果があります。
SNSでの拡散効果は非常に高く、広告を実際に見ていない人にまで掲出したアンビエント広告の内容を知ってもらえます。広告を掲出した地域だけでなく、世界的に自社を認知してもらえる可能性があるでしょう。
メリット3. 好奇心をそそり自然な商品の宣伝ができる
屋外にユニークなモニュメントがあれば、誰でも近づいて内容を確認したくなります。好奇心をそそるアンビエント広告を掲出すれば、見た人が自発的に宣伝内容を読んで理解してくれるのがメリットです。
押し付けるような広告ではなく、通行人が自ら広告の内容を知りたくなるのがアンビエント広告の強みです。
4. アンビエント広告の掲出のデメリット2つ
見た人に多大なインパクトを与えられるアンビエント広告ですが、デメリットがある点も知っておきましょう。デメリット2つと解決策についても紹介します。
- 広告展開に時間がかかる
- 製作費用が高い
デメリット1. 広告展開に時間がかかる
アンビエント広告はクリエイティブ面に力を入れた広告のため、広告展開が完了するまでに時間がかかります。企画構成からクリエイティブの製作、設置作業など多数の工程があるためです。
アンビエント広告はアイデアが鍵となるため、会社でチームを立ち上げて広告展開に取り組むなどの対策が必要となります。自社に広告宣伝を担当するチームがない場合は、広告プランナーに依頼して企画構成やクリエイティブ面の制作協力をしてもらうと良いでしょう。
デメリット2. 製作費用が高い
アンビエント広告はクリエイティブに力を入れるケースが多く、製作費が高くなりがちな点がデメリットです。広告予算があまりない企業にとっては、掲出ハードルの高さを感じる可能性があります。
ただし、アンビエント広告は高い費用を出さなければ掲出できないわけではありません。『ネスレ』のキャンディのアンビエント広告のように、キャンディの型を作って雪が積もっているベンチに押していくだけというリーズナブルかつシンプルな広告も、SNSで話題となり認知拡大に貢献しました。
Nestle Polo’s idea ‘Polo snow stamp’.
The brand who used fresh snow as a tactical ambient idea for marketing .#marketing #branding #digitalmarketing #digitalmarketingtips pic.twitter.com/4CFoBrzq9a— Branding Elves (@BrandingElves) March 1, 2021
アンビエント広告を安価に掲出する方法などは、プロの広告プランナーと相談してアドバイスをもらうと良いでしょう。
絶大なインパクトを与えるアンビエント広告で売り上げアップ
アンビエント広告は街並みに自然に溶け込む広告でありながら、与えるインパクトは絶大です。SNSでの拡散効果も狙えるため、掲出した広告数以上の効果も見込めます。
その分クリエイティブ面でアイデア出しから製作、設置までの時間がかかる点はデメリットです。また費用が高額になりやすいなど、掲出ハードルの高さを感じる方も多いでしょう。
アンビエント広告を掲出したい方は、プロの広告プランナーに相談して斬新なアイデアや予算内の調整、クリエイティブ面の製作代行を依頼することをおすすめします。
アンビエント広告の掲出を検討している方は国内最大級の広告プラットフォームである『オーマッチ』にご相談ください。アンビエント広告のアイデアや製作代行、また設置場所など幅広い範囲でのサポートが可能です。アンビエント広告をご検討中の方は、ぜひ一度お問合せください。
国内最大級の屋外広告プラットフォーム