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アドバルーン・飛行船広告とは?見なくなった理由や費用目安を解説

「アドバルーンや飛行船広告はなぜ最近見なくなった?」
「アドバルーンや飛行船広告のメリットは?費用はどれくらい?」

アドバルーンや飛行船広告は、空を飛ぶ巨大な広告媒体として、かつては多くの人々の目を惹きつけていました。現在では見かける機会が減りましたが、実は『逆に新しい』広告媒体として復活しつつあることをご存じでしょうか。

今回は、アドバルーンや飛行船広告を最近見かけない理由や、近年の活用事例を詳しく紹介します。また、活用するメリット・デメリット、費用相場についても解説します。

この記事を通して、アドバルーン広告・飛行船広告の現状と活用方法をチェックしていきましょう。

1. アドバルーン広告(飛行船広告)とは?

アドバルーン広告や飛行船広告は、文字通り『空を飛ぶ広告』として、強烈なユニーク性と視覚的インパクトをもつ広告媒体です。

アドバルーン広告は、水素やヘリウムガスで充填された大型の係留気球の下に、宣伝文や広告バナーを吊り下げる形式の広告媒体です。イベント会場やビルの屋上など、飛行船広告と比べて地上に近い位置で展開できるため、特定の場所やイベント会場の周辺で目立たせることができます。

飛行船広告は、大きな飛行船の船体に直接広告分野ロゴをプリントしたものです。飛行船が空を飛ぶ姿そのものが印象的なため、飛行船が上空を飛行するだけで多くの人々の目を惹きつけることができます。

これらの広告は、主に戦後から昭和40年代ごろまで、新商品の発売やデパートのセール告知などさまざまなプロモーションに活用されていました。当時はテレビやインターネットなどのメディアが発達していなかったため、アドバルーン広告や飛行船広告は非常に効果的な広告手段として認知されていたのです。

近年では、テクノロジーの進化や新しい広告手段の登場により、アドバルーン広告や飛行船広告の利用は少なくなってきましたが、今では目新しさやインパクトの強さから、キャンペーンやイベントでの活用が再び見られるようになっています。

2. アドバルーン(飛行船広告)を最近見なくなった理由

かつて隆盛を誇ったアドバルーン広告・飛行船広告ですが、特に都市部において、現在では見かける機会が激減しています。その背景にはいくつかの要因が考えられます。

まず、都市部の高層ビルの林立が進んだ点が挙げられます。高層ビルの増加により、アドバルーンがもつ『空からの広告』という特性を最大限に活かすことが難しくなりました。また、飛行船は都市部のビル群の間を飛行できません。

次に、広告や宣伝手法の多様化・発達が進んだことも、アドバルーン広告・飛行船広告の減少の理由として挙げられます。例えば、デジタル技術や印刷技術の発展に伴い、デジタルサイネージやビルの壁面を使用した大型広告、さらにはインターネットやSNSを活用したオンライン広告など、多岐にわたる広告手法が登場しました。

こうした広告手法が発達したことで、アドバルーン広告のように比較的コストがかかり、デザイン変更が難しい広告よりも、低コストかつ効果的な新しい広告手法が選ばれるようになったのです。

しかし、アドバルーン広告や飛行船広告は、完全に消えたわけではありません。特にアドバルーン広告は、現在でも屋内外の展示場やイベント会場への誘導などのプロモーションに活用されています。

確かに一昔前の主流からは外れてしまいましたが、それだけに現代においてアドバルーン広告や飛行船広告はものめずらしさを持ち、逆に強いインパクトを放っています。特定の場所やシチュエーションを選べば、『空飛ぶ広告』は今なおその存在感を最大限に引き出し、多くの人々の注目を集めることが可能なのです。

3. 近年にアドバルーン(飛行船広告)を活用した事例

アドバルーン広告については、例えば住宅展示場や、屋内で開催される複数社合同のイベント会場等で、『言われてみれば観たことある』と思い出す人も多いでしょう。


一方、飛行船広告についてはどうでしょうか。近年の事例を挙げると、2022年にアサヒビールが飛行船広告を用いたプロモーションを行い、SNSでも話題になりました(参照:日本全国を巡る“新スーパードライ”のプロモーションを展開 – アサヒビール株式会社)。

実はアサヒビールは『スーパードライ』販売翌年の1988年から飛行船『スーパードライ号』を広告媒体として利用しており、今回の『新スーパードライ号』は36年ぶりのブランドリニューアルに合わせたリバイバル版としての運行だったのです。

『新スーパードライ号』は、飛行ルートを事前に公表せず、2ヶ月間にわたって北海道から九州までの上空を飛行しました。

4. アドバルーン(飛行船広告)広告のメリット3つ

ここまでは、アドバルーン広告や飛行船広告の概要や、近年の活用事例を解説しました。ここからは、これらの広告を活用する主なメリットを3つ紹介します。

アドバルーン(飛行船広告)のメリット3つ

  1. 他の広告にはないインパクトを与えられる
  2. 広範囲にアピールできる
  3. ユニークな訴求で『バズ』を狙える

メリット1. 他の広告にはないインパクトを与えられる

アドバルーン広告や飛行船広告は、近年は日常的に目にするものではありません。しかし、これらの広告がもつ『空飛ぶ広告』としてのサプライズ性は、今もなお他の広告手法では難しい強烈なインパクトを人々に与えます。

アドバルーン広告等を活用すれば、ブランドや商品の認知度を一気に高めることも可能です。

メリット2. 広範囲にアピールできる

アドバルーン広告や飛行船広告は、上空からアピールできるその特性を活かし、広範囲に訴求できます。特に、大きなイベントやフェスティバルなど、大勢の人が集まる場所では、多くの人々の目を惹きつけることができます。

また、住宅展示場など、特定の場所を目立たせたい・誘導したい場合には、アドバルーン広告が特に有効です。遠くからでもその存在を視認できるため、多くの人々に場所やイベントの情報を伝えることができます。

メリット3. ユニークな訴求で『バズ』を狙える

アドバルーン広告や飛行船広告は、今の時代、むしろ斬新な広告手法となっています。ユニークさによりSNSやニュースなどで話題になる可能性も高く、いわゆる『バズ』を狙いやすい広告手法といえるでしょう。

先行者利益も大きく、早めに取り入れることで、競合他社との差別化を図ることも可能です。

5. アドバルーン広告(飛行船広告)のデメリット3つ

アドバルーン広告や飛行船広告は、ユニークな広告媒体として多くのメリットをもたらす一方、広告として無視できないデメリットも有しています。以下からは、これらの広告がもつ主なデメリットを3つ紹介します。

アドバルーン広告(飛行船広告)のデメリット3つ

  1. 天候に左右される
  2. 導入・運用コストが高い
  3. 地域的な制限がある

デメリット1. 天候に左右される

アドバルーン広告や飛行船広告は、空中に浮かせる(飛ばせる)ものであるため、天候の影響を大きく受け、強風・雨天・雷の日に運用することはできません

そのため、広告としての運用を予定していても、急な天候の変化によっては飛行を中止する必要が出てくるリスクがあります。

デメリット2. 導入・運用コストが高い

飛行船広告には船体レンタル料や人件費等に大きなコストが必要です。アドバルーン広告は比較的安価に導入できますが、バルーンに充填するガスの購入等にランニングコストが発生します。

また、長期間にわたってアドバルーン広告や飛行船広告を掲出すると、インパクトや話題性が薄れてしまう恐れもあります。アサヒビールの『新スーパードライ号』が飛行ルートを公表しないまま全国の上空を運行したのは、この点を考慮したからといえるでしょう。

アドバルーン広告や飛行船広告は、基本的には単発または短期間で、イベント等の告知に活用するようにし、長期的なブランディング広告等には他のOOH(Out Of Home)広告を活用しましょう。

デメリット3. 地域的な制限がある

アドバルーン広告は、開けた場所での運用が基本となるため、都市部などでの運用には制限がかかります。飛行船広告も同様に、飛行ルートや飛行高度など多くの制限が設けられているため、都市部など人口密集地域での飛行は難しいでしょう。

これらの条件を満たすポイントは、基本的に人口密度が低く、リーチ数が小さいという大きなデメリットをもたらします。

6. アドバルーン広告・飛行船広告の費用相場

アドバルーン広告は、気球や広告文バナー、係留ネットなど必要な機材一式で10万円~15万円ほどで購入でき、バルーンを膨らませるのに必要なガスのランニングコストとして1回満充填あたり5万円~7万円ほど必要となります。

飛行船広告の場合、1日の運航実費だけで約100万円~120万円ほど必要で、これに加えて運搬交通費や基地使用料などの実費がかかるため、実質的にみて1日あたり150万円から200万円ほど必要です。

企業ブランディングのためにはある程度の期間にわたって広告を掲出しなければなりませんが、飛行船広告を長期間運用する場合には、その費用対効果をよく検討する必要があります。

魅力的な屋外広告はプロに相談しよう

今回は、アドバルーン広告と飛行船広告について、概要や最近見なくなった理由、運用メリット・デメリット、必要な費用を解説しました。

アドバルーン広告や飛行船広告は、決して時代遅れの遺物などではなく、今でもなおそのユニークさと強烈なインパクトで多くの人々の目を惹きつけています。とはいえ、天候に左右されてしまう点や、費用対効果の面から考えると、これひとつで企業のブランディング広告を行うには限界があります。

そのため企業が行う継続的な広告活動としては、やはりサイネージや屋外看板のようなOOHを積極的に活用することをおすすめします。

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