「ジオターゲティング広告とは?」
「ジオターゲティング広告の配信メリットを知りたい」
ジオターゲティング広告とは、Wi-FiやGPSを通じてユーザーの位置情報を取得して、得た情報をもとに配信する広告です。実店舗型サービスの集客に有効な広告ですが、ターゲティング設定が複雑で配信方法がわからないとお悩みの方もいるでしょう。
そこで本記事では、ジオターゲティング広告の概要と7つの配信サービス、活用メリットとデメリットを紹介します。そのうえで、最後にジオターゲティング広告の配信方法まで説明しています。
最後まで読めば、ジオターゲティングの基礎知識を得て、効果の高い広告配信ができるでしょう!
1. ジオターゲティング広告とは
ジオターゲティング広告の概要は以下のとおりです。
- 位置情報を利用して配信する広告
- 誘導したい店舗付近にいるユーザーにアプローチ可能
- ジオターゲティング広告の費用
ジオターゲティング広告を利用すれば、位置情報を利用して、店舗誘導や過去に来店した人など、特定の人に絞り込んで広告配信できます。
1つずつ概要を解説します。
(1)位置情報を利用して配信する広告
ジオターゲティング広告とは、位置情報を利用して配信する広告です。
広告配信時に、GPSやWi-Fiで収集した位置情報からターゲティングを行います。今店舗の近くにいるユーザー、または行動履歴から過去に店舗へ来店したユーザーなど、ターゲティングも詳細に設定可能です。
(2)誘導したい店舗付近にいるユーザーにアプローチ可能
ジオターゲティング広告は、誘導したい店舗付近にいるユーザーへ広告を配信、店舗へ誘導できます。
ユーザーが店舗へ来店しやすいタイミングで広告を目にするため、そのまま店舗へ来店してくれる可能性も高まるでしょう。例えば、ウィンドウショッピングしているユーザーが店の近くを通りかかった際にクーポンやセール情報を配信すれば、そのままお店に立ち寄ってくれます。ジオターゲティング広告は、ユーザーにタイムリーな広告配信ができる点が強みです。
(3)ジオターゲティング広告の費用
ジオターゲティング広告の配信費用は、課金方式によって異なります。
目安としてクリック課金の場合は、1クリック150〜300円程度、インプレッション課金の場合は、1,000回の閲覧で500〜700円程度が相場です。ただし、広告配信する媒体によっても費用は異なります。1ヶ月配信すると想定すると、だいたい20〜50万円程度で配信できることが多いでしょう。2. ジオターゲティング広告が配信される仕組み
ジオターゲティング広告が配信される仕組みを解説します。
- スマートフォンから位置情報を抽出
- 配信条件の指定
- 広告の配信
(1)スマートフォンから位置情報を抽出
ジオターゲティング広告は、スマートフォンから位置情報を抽出します。
- GPS
- Bluetooth
- Wi-Fi
上記の抽出ソースなど、電波を通じて位置情報を取得します。配信主は、住所や経緯度から半径⚫︎kmなど範囲を指定可能です。
また、過去3ヶ月以内に特定の場所へ行ったことがある人、一度でもある店舗へ来店した人など、過去の位置情報からも広告配信設定できます。
(2)配信条件の指定
広告配信主は、位置情報以外の配信条件も指定できます。
- 性別
- 年齢
- 興味や関心
- Webサイトの訪問履歴
媒体によって異なりますが、位置情報だけでなく、自社サービスに関心があるターゲットを指定し、より効果的に対象へリーチする設定が可能です。
(3)広告の配信
ターゲティングが完了したら、ジオターゲティング広告を配信します。LINEやX(Twitter)などのSNS媒体、アプリへの配信も可能です。
3. ジオターゲティング広告が配信できる7つのサービス
ジオターゲティング広告を配信できるサービスを紹介します。
- Facebook広告
- Instagram広告
- Google広告
- GeoLogic
- UNIVERSE GEO
- ASE
- RealPeople
それぞれのジオターゲティング広告の特徴や費用、その他のターゲティングについてもまとめました。
(1)Facebook広告
Facebook広告は、ジオターゲティング広告を配信できます。ターゲティングの種類は以下の3つです。
コアターゲティング | 地域や年齢、性別などの情報で設定したユーザー層へ配信可能 国や県、地域をキロ単位で設定可能 |
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カスタムターゲティング | 顧客・Webサイトに訪問した履歴があるInstagramユーザーへ配信 |
類似オーディエンス | ビジネスに関心を持つ可能性があるユーザーを指定可能 |
広告配信管理画面で、国や県・地域をキロ単位で設定可能です。また、「居住者」「最近このエリアにアクセスした人」「旅行中の人」など、行動に基づいたターゲティングができます。
ユーザー属性 | 地域や年齢・性別 Instagramで収集した行動履歴・興味関心 |
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配信面 |
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曜日や時間帯 | 指定した時間のみ配信可能 |
デバイス | スマートフォン、タブレット、iPhone、iPadの指定が可能 |
1クリック300円程度から出稿でき、自社ビジネスに関心を持つ可能性があるユーザーの指定が可能など、詳細なターゲティングができる点が魅力です。
(2)Instagram広告
Instagram広告でも、ジオターゲティング広告を配信できます。3つのターゲティングを利用してターゲットを設定可能です。
コアターゲティング | 地域年齢、性別などの情報で設定したユーザー層へ配信可能 |
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カスタムターゲティング | 顧客・Webサイトに訪問した履歴があり、尚且つFacebookユーザーに配信 |
類似オーディエンス | ビジネスに関心を持つ可能性があるユーザーを指定可能 |
Meta社のアプリのため、Facebookとターゲティングの種類は同一で、地域も国や県・地域をキロ単位で設定可能です。
ユーザー属性 |
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配信面 |
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曜日や時間帯 | 指定した曜日・時間帯に配信可能 |
デバイス | モバイル端末のみ |
クリック課金方式の場合は1クリック40〜100円程度と、Facebook広告よりは安価に出稿できます。
(3)Google広告
Google広告は、都道府県・自治体単位でジオターゲティング広告の配信が可能です。地名や住所・座標を入力し、そこから半径何キロというように指定できます。ユーザー属性や配信面の指定、曜日や時間帯、デバイスも指定可能です。
ユーザー属性 |
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配信面 |
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曜日や時間帯 | 指定した曜日・時間帯に配信可能 |
デバイス | スマートフォン・PCを指定可能 |
Google広告は配信面が幅広く、また多大な検索データなども保持しているため、自社ターゲットへリーチしやすい広告を配信できます。
(4)GeoLogic
GeoLogicは、折込チラシの感覚でWeb広告を簡単に配信できるサービスです。スマホから取得した位置情報を使用し、店舗周辺でネット広告を配信できます。
ユーザー属性 |
|
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配信面 |
|
曜日や時間帯 | 要問い合わせ |
デバイス | スマートフォン |
(5)UNIVERSE GEO
UNIVERSE GEOは、半径50mから10m単位で細かく対象エリアを指定できます。
ユーザー属性 |
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配信面 |
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曜日や時間帯 | 要問い合わせ |
デバイス | スマートフォン |
指定エリアが非常に細かく、住所指定の場合は半径50mから10m単位でエリア指定が可能。さらに、ユーザーの過去のアクセス情報から勤務地を推定し、「このエリアで働いている人」だけを特定して広告配信することができます。
最低出稿額は10万円からと比較的安価な設定で、アカウント開設費や分析レポート提供は無料など、始めやすい価格設定も魅力です。
(6)ASE
ASEは、大手スマホアプリベンダー・プラットフォーマーからの位置情報を取得、ターゲティングに利用できるサービスです。
国内最大規模の位置情報データベースを保有しており、詳細なエリア指定が可能。LINEやSNS、Tverへの広告配信も可能です。
ユーザー属性 |
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配信面 |
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曜日や時間帯 | 要問い合わせ |
デバイス | スマートフォン |
(7)RealPeople
RealPeopleは、全国30万地点のWi-Fiをもとにして、高精度の位置情報を使った広告配信が可能です。
ユーザー属性 |
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配信面 |
|
曜日や時間帯 | 要問い合わせ |
デバイス | スマートフォン |
また、その他店舗への来店履歴から離反者のみへの広告配信も可能です。
4. ジオターゲティング広告を活用するメリット5つ
ジオターゲティング広告を活用する5つのメリットを紹介します。
- 特定地域への広告配信
- 効果測定が容易
- リードマーケティングに有効
- 店舗集客に効果的
- 行動履歴からPDCAが回しやすい
メリット1. 特定地域への広告配信
ジオターゲティング広告は、特定地域への広告配信ができるのが最大の強みです。
指定した住所や座標、駅や店舗から範囲を指定し、その範囲内のみに配信可能。今現在いる場所だけでなく、特定エリアに平日の時間帯によくアクセスする30代の女性だけに絞り込みもできます。メリット2. 効果測定が容易
ジオターゲティングは、効果測定が容易な点もメリットです。
従来の野立て看板などの屋外広告は、効果測定しにくい点が難点とされていました。しかしジオターゲティング広告なら、配信した広告を見たユーザーがその後自店舗へ来店したかどうかを特定できます。
広告配信によって、自社目標達成が可能かどうかの指標を割り出しやすいでしょう。
メリット3. リードマーケティングに有効
ジオターゲティングは、潜在的な顧客ニーズを絞り込みできる効果もあります。
行動履歴を分析できるので、自店舗へ来店した人がその後どんな店舗へ行ったか、趣味嗜好は何かを解析可能。分析結果をもとに、ユーザーの潜在ニーズを割り出して、まだ自社の顧客となっていないターゲットへの広告施策を考えられます。ジオターゲティングによって、新しくユーザーを獲得できる点は大きなメリットです。
メリット4. 店舗集客に効果的
ジオターゲティングは、店舗集客に非常に効果的です。店舗周辺に「今いる人」「過去に来た人」「周辺で働いている人」などを絞り込み、広告を配信できます。
現在来店している人は広告を見て来店してくれる可能性が高いですし、過去に来たことがある人は、広告を見て店舗のことを思い出してくれるかもしれません。また周辺で働いている人が店舗の情報を知り、新規顧客になってくれる可能性もあります。
ジオターゲティング広告は、実店舗をもつサービスの集客に効果の高い広告手法です。
メリット5. 行動履歴からPDCAが回しやすい
ジオターゲティング広告は、行動履歴の解析が容易です。
広告配信をしてクリックしたユーザーが、店舗へ来店せずに他の店舗へ行ったなど、行動履歴が閲覧できます。その場合、ターゲティングが誤っていたのか、広告のデザインや配信内容が誤っていたかなど、失敗の原因を探れます。
行動履歴が追えることで、自社が配信している広告内容が集客に効果的か見直しができる点がメリットです。
5. ジオターゲティング広告におけるデメリット4つ
ジオターゲティング広告における4つのデメリットを紹介します。
- 直接的な購入・申込みに繋がらない
- 非店舗型サービスには向いていない
- 位置情報の取得許可が必要
- 絞り込み条件が難しい
位置情報を利用したジオターゲティング広告は、店舗型の集客には非常に有効です。
しかし、サービスの形態によっては向いていない場合もあります。1つずつデメリットを解説するので、ジオターゲティングが自社に適切な広告か考える材料にしましょう。
デメリット1. 直接的な購入・申込みに繋がらない
ジオターゲティング広告は来店を促す効果がありますが、直接的な購入・申し込みにつながらない可能性があります。近くに店舗があることを知って店に来たものの、欲しい商品がなければユーザーは購入しません。
コンバージョンを重視する場合は、ライバルターゲティング広告をおすすめします。ライバルターゲティング広告とは、競合のWebサイトを見ているユーザーに対して、自社の広告を配信する方法です。競合サイトを閲覧しているユーザーは、自社と類似のジャンルに興味を持っています。そのユーザーに広告を配信すれば、自身のニーズを自覚しているユーザーに自社を認知させ、ライバルが売っている商品と同種の商品を購入する可能性は高くなります。
デメリット2. 非店舗型サービスには向いていない
ジオターゲティング広告は、非店舗型サービスの広告には向いていません。非店舗型サービスは実店舗がないため、位置情報を活用するメリットがさほどないためです。
非店舗型サービスの場合は、ジオターゲティングではなく、Web利用者に広くアクセスできるリスティング広告などを利用しましょう。リスティング広告とは、Googleなどの検索エンジンを使用した際に、上部に表示される広告です。自社に関連するワードを検索したユーザーに対して表示されるため、クリックしてもらえる可能性も高まります。デメリット3. 位置情報の取得許可が必要
ジオターゲティング広告の弱みは、すべてのユーザーから位置情報を取得できないことです。スマートフォンでユーザーが位置情報の取得を許可していない場合は、取得できません。そのため、すべてのユーザーに配信できるわけではないことを理解しておきましょう。
取得許可が取れないが、近くまで来ているユーザーに対しては、アナログ看板が効果的です。電柱広告や野立て看板などを設置し、近くを通りかかったユーザーへの実店舗誘導を行うと良いでしょう。アナログ看板については、以下の記事で詳しく解説しています。
デメリット4. 絞り込み条件が難しい
ジオターゲティング広告は、複数のターゲティングを利用できますが、かえってユーザーを選別しすぎるリスクがあります。条件が厳しすぎると近くにユーザーがおらず、配信できない可能性があります。
そのため、絞り込み条件はよく精査したうえでテストを実施し、何名程度のユーザーへ配信できるかも検証しましょう。
6.ジオターゲティング広告を出稿する方法
ジオターゲティング広告を出稿する方法を紹介します。
- Googleのジオターゲティングを利用する
- 広告代理店に依頼する
(1)Googleのジオターゲティングを利用する
すでにWeb広告を配信しているなら、Googleのジオターゲティングを利用しましょう。
Google広告の機能で、位置情報を指定して広告配信が可能です。膨大な検索データを利用し、より自社ターゲットに近いユーザーへリーチできます。広告面も豊富で課金方式も多いので、手軽にジオターゲティングを配信可能です。
ただし、自社でジオターゲティング広告を配信する場合は効果測定なども自社で行う必要があります。初めての場合は適切なターゲティングや配信内容に知識がないケースが多いため、次で紹介する広告プランナーへの依頼をおすすめします。
(2)広告プランナーに依頼する
ジオターゲティングを初めて配信するなら、広告プランナーへの依頼がおすすめです。
広告プランナーは広告配信のプロであり、ジオターゲティングはもちろん、詳細はユーザーニーズの分析にも長けています。また、効果測定やPDCAについても任せられるため、手間なく効果の高い広告配信が可能。先ほど紹介したGoogle広告のジオターゲティング設定なども、一括して任せられます。
ユーザーにリーチしやすいジオターゲティング広告を
ジオターゲティング広告は、位置情報を利用した広告で、実店舗型サービスの集客に有効な広告手法です。ユーザーの位置情報や行動履歴から、より自店舗へ来店してくれる可能性が高いユーザーへリーチできるでしょう。
一方で、広告を出せる媒体が多いだけに、初めて取り組む企業は適切なターゲティングをしにくい点が問題です。近くまで来ているユーザーに対しては、電柱広告や野立て看板などを設置し、近くを通りかかったユーザーへの実店舗誘導を行うと良いでしょう。
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