施設内広告

空港広告の種類・出稿費用相場とは?メリット・デメリット、審査基準も解説

「空港広告の利用者の属性を知りたい」
「空港広告はどんな種類がある?」

空港広告とは空港通路や情報誌などに掲出できる広告です。建物内だけでなく、空港までの交通機関に掲出する広告とも親和性が高い点がメリット。

しかし、広告の種類が非常に多くどの広告を掲出して良いかわからない方もいるはずです。本記事では空港広告の概要や掲出メリットとデメリット、広告の種類と費用目安を解説します。

最後まで読めば、空港広告についての知識がつき、自社ブランディングや販促に役立つ広告が掲出できるようになります。

1. 空港広告とは

空港広告とは、空港内に出稿できる広告で別名「空港メディア」と呼ばれます。デジタルサイネージや電照看板広告などが代表的です。

また空港内広告とは別の出稿先となりますが、空港直結駅への駅広告、リムジンバス広告なども空港利用者に確実にリーチできる親和性の高い広告といえます。

2. 空港利用者の属性

空港利用者の属性も紹介します。

国土交通省による「令和3年度航空旅客動態調査」によると、利用者の半数がレジャー目的、40%がビジネス目的での利用です。つまりレジャーに行ける余裕がある世帯、またはビジネスでの利用者へのアプローチが可能となります。

また、羽田空港のデータによると、空港利用者の42%は40〜50代というデータが出ており、会社での決裁権限をもつビジネスパーソンが多いことが推測できます

空港広告は、比較的経済的に裕福な層にアプローチでき、また出張や旅行というシーンに合わせた広告展開ができる点でも有効な手法です。

3. 空港広告のメリット5つ

空港広告のメリットを紹介します。

空港広告のメリット5つ

  1. 経済力がある利用者に対して宣伝できる
  2. 空港を利用する経営者・ビジネスパーソンへ効果的に訴求できる
  3. 旅行好きやインバウンドに訴求できる
  4. 空港行きの交通機関にも出稿できる
  5. 旅行の高揚感での広告効果が期待できる

メリット1. 経済力がある利用者に対して宣伝できる

空港の利用者属性から分かるように、空港を利用する人はある程度の経済力がある層です。購買力がある人へ効果的に宣伝を実施できるため、宣伝効果も期待できるでしょう。

メリット2. 空港を利用する経営者・ビジネスパーソンへ効果的に訴求できる

空港利用者の属性の見出しで説明した通り、空港利用者の40%はビジネス利用、空港利用者の42%は40〜50代です。そのため、空港を利用する経営者・ビジネスパーソンへ効果的に訴求することが可能です。

経営者層を狙って高級品の宣伝をしたり、ビジネスに役立つ情報やサービスを宣伝すれば、問い合わせにつながりやすくなります。ビジネスパーソン向けの商材やサービスの訴求にも、空港広告は有効です。

メリット3. 旅行好きやインバウンドに訴求できる

国内外の旅行に興味を持っている人に向けて、旅行プラン・ツアーや旅行グッズなど旅行者と親和性の高いサービスを宣伝すれば、興味を持ってもらえる可能性は高くなります。

海外から来日する人に対しては、日本料理店やアニメグッズの宣伝などを訴求すれば観光時に立ち寄ってもらえる可能性が上がります。

メリット1から3で説明した通り、空港の利用者は属性データを絞り込みやすいため、ターゲティング設定が比較的簡単です

メリット4. 空港行きの交通機関にも出稿できる

空港内の広告だけでなく、空港へ行く途中のリムジンバスや空港直結の駅・電車内広告などの交通機関への出稿が可能です。

特にビジネストリップで空港を利用する場合は、複数回交通機関を利用するケースが多く、何度も目にすることで自社へ興味を持ってもらえる可能性も高まります。レジャー目的であっても、交通機関内で広告を目にして、再度空港内のデジタルサイネージで広告を見れば、自社の名前を認知してくれるかもしれません。

空港内だけでなく、関連する公共交通機関への出稿により、相乗効果を高められるでしょう。

メリット5. 旅行の高揚感での広告効果が期待できる

旅行で空港を利用する人は、非日常体験への期待感が高まっており、精神が高揚している状態です。旅行者にとって空港は日常を脱出する場所であり、非日常な場で接することで記憶に残りやすいという調査結果もあるため、自社に対して良いイメージを持ってもらえる可能性が高まります

4. 空港広告のデメリット:審査基準が厳しい

空港の建物内に広告出稿する場合は、審査基準が厳しい点に注意しましょう。空港のイメージを崩さないための意匠審査はもちろん、広告主も厳しく審査されます。

例えば、広告デザインに金額を記載できないため、明確な料金を伝えられません。また、企業としての実績がないと広告主審査で落ちてしまい、出稿できないケースもあります。

万が一空港広告審査に落ちてしまった場合は、空港直結駅構内の駅看板や空港のリムジンバスなど、審査基準が比較的優しい広告を検討しましょう。

5. 空港広告の種類

空港広告の種類一覧は以下の通りです。また、この記事では直結駅の高校やリムジンバス広告などの親和性の高い広告も紹介します。

空港広告の種類

  1. デジタルサイネージ
  2. 電照看板広告
  3. 空港スポット広告
  4. ボーディングブリッジ広告
  5. プッシュカート広告
  6. 空港パンフレット広告
  7. ポスター
  8. チャージスポット
  9. イベント
  10. 機内誌広告
  11. 機内液晶広告
  12. 空港直結の駅広告・リムジンバス広告

(1)デジタルサイネージ

空港広告の代表的な種類は、デジタルサイネージです。建物内の通路などに設置されたデジタルサイネージに画像、動画広告を配信できます。

空港通路にはたくさんのデジタルサイネージが設置されており、搭乗までの待ち時間や移動時間に、ターゲットへ広告を見てもらえます

(2)電照看板広告

電照看板広告は、空港内に設置された大型で目立ちやすい広告のことです。

ただの看板ではなく、照明によって目立つため視認性が高く、アピール力が強いのが特徴です。

(3)空港スポット広告

空港スポット広告とは、エスカレーター広告や吊り下げバナー広告のことです。複数の種類があり、任意の種類を選んだり複数の組み合わせで出稿できます。

(4)ボーディングブリッジ広告

空港ターミナルから飛行機の間のボーディングブリッジ内に掲出する広告を、ボーディングブリッジ広告と呼びます。搭乗待ちの乗客に対してアピール力が強い広告です。

(5)プッシュカート広告

荷物を乗せるプッシュカートへ掲出する広告を、プッシュカート広告といいます。カートを利用している本人と、周囲を歩いている人にもアピールできる訴求力の高い広告です。

(6)空港パンフレット広告

空港のフロアガイドに掲出する広告を、空港パンフレット広告と呼びます。パンフレットに自社の宣伝を掲載でき、認知向上や店舗への誘導をおこなう広告です。

パンフレットは日本語以外にも多言語版が用意されているため、海外の方への訴求効果も期待できます。

(7)ポスター広告

空港内のコンコースへポスター広告を掲出できます。コンコースは多くの乗客が利用する場所であり、不特定多数の人に見てもらえるのがメリットです。

(8)チャージスポット広告

空港内にある充電スポットのデジタルサイネージにも、広告を掲出できます。充電サービスは国内外問わず多数の人が利用するため、より多くの人へ自社の宣伝を試聴してもらえます

(9)イベント

空港内でイベントを開催し、宣伝をおこなうこともできます。自社のサービスや商品の紹介を乗客に対しておこない、認知を高めたり販促に告げたりする効果があります

(10)機内誌広告

航空会社が発行する機内誌にも、広告を掲出できます。飛行機内で全ての席へ配布されており、乗客は搭乗中に一度は開くため、多くの人へ見てもらえる可能性が高いです

厳密にいうと空港広告ではありませんが、空港広告と合わせて出稿する企業が多いでしょう。

(11)機内液晶広告

飛行機内の液晶に広告を掲出可能です。乗客の座席前に設置されたスクリーンで動画を視聴する前に、15秒程度のCMを流せます。

ほとんどの乗客が飛行機内で動画を視聴するため、視聴機会が多いのが特徴です。

(12)空港直結の駅広告・リムジンバス広告

空港へ向かう途中の直結駅やリムジンバスの広告も、空港広告と親和性が高いです。

交通機関の広告と空港広告を組み合わせ、乗客の目に触れる機会を増やすなど、空港広告と組み合わせて出稿できます

6. 空港広告の費用相場

空港広告の以下3つの広告の費用相場を紹介します。

空港広告の費用相場

  1. デジタルサイネージ広告の費用相場
  2. 直結駅広告の費用相場
  3. リムジンバス広告の費用相場

(1)デジタルサイネージ広告の費用相場

利用者が多い羽田空港第2ターミナルのデジタルサイネージ広告は、1ヶ月180万円から出稿可能です。宮崎空港のデジタルサイネージ広告は、1ヶ月30万円が費用目安です。

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(2)直結駅広告の費用相場

羽田空港の直結駅では、小型のポスターであれば1週間6万5千円から、目立つメディアであれば1ヶ月45万円からで掲出可能です。

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(3)リムジンバス広告の費用相場

リムジンバスのシートポケット内にある、空港情報誌の表紙に広告を出す場合の費用は90万円です。情報誌は半年に1度発行されるため、最低契約期間が半年となり、長期にわたって掲出できます。

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7. 空港広告のリードタイム

ここではデジタルサイネージ広告を例にしてスケジュールをご紹介します。目安として参照してください。

(1)問い合わせ:7〜8週間前

最新の空き状況がわかります。希望の日程で広告掲出が可能かを確認しましょう。

(2)デザインの提出・審査:5〜6週間前

媒体社による広告内容の審査があります。広告内容がわかるデザインデータや資料を提出しましょう。

(3)申し込み:4週間前

無事に審査を通過したら、正式に申し込みをして広告枠を確保しましょう。

広告枠は予約や仮押さえができず、先着の申し込みがあれば埋まってしまうので注意が必要です。また、申し込み後はキャンセルができないことにも留意しましょう。

(4)最終版デザインの提出:3週間前

実際に掲出する広告デザインのデータを提出します。

(5)掲出開始:当日

広告が掲出されます。

(6)支払い

広告プランナーまたは媒体社から請求書が送付されます。

8. 空港広告の審査基準

空港広告には審査規定が定められており、以下の項目に該当する広告は掲出できません。あらかじめチェックしておきましょう。

空港広告で掲出できない広告

  • 空港利用者に不安を与える表現を含むもの(火災や墜落など)
  • 公序良俗に反するもの、通行者や公衆に不快の念を与えるもの、社会通念上掲出できないと認められているもの
  • その他、媒体社が不適当と認めるもの

多くの人の目に留まる広告は消費者(購入者、利用者等)に対する情報の提供であるため、適切かつ節度を持ったものでならなければならないとの前提のもとでクリエイティブの審査が行われます。空港広告を出稿する際は、審査時にクリエイティブの承認をスムーズに受けられるように上記の点に気を付けましょう

ターゲットにリーチしやすい空港広告を

空港の利用者は収入や年齢層、目的が比較的分析しやすいです。そのため、空港広告は効果的にターゲットへリーチできる広告手法といえます。また空港内の広告だけでなくリムジンバスや、直結駅の看板広告なども利用すれば、さらに広告効果を高められるでしょう。

しかし空港への広告掲出方法がわからなかったり、適切な広告の種類が選べない方も多いはず。

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