「つり革広告の費用は?どんな効果があるの?」
「つり革広告の効果的な活用方法や、面白い活用事例を知りたい」
つり革広告の出稿を検討している方で、このようにお悩みの方はいませんか?つり革広告は、サイズは小さいながらもユニークな訴求が可能であり、『バズ』を狙いやすい媒体です。
今回は、つり革広告の特徴や効果、具体的な費用を詳しく解説します。また、効果的な活用方法や、出稿までのリードタイム・審査基準も紹介しています。
この記事を通じ、つり革広告の基本から、応用的な訴求方法までしっかり確認していきましょう。
1. つり革広告(アドストラップ)とは?
つり革広告は、電車内のつり革部分に掲出される広告媒体です。電車内にある他の広告媒体(中吊り広告や車内ポスター等)と比べて、車内で立っているユーザーにより近い所から訴求できるのが特徴です。
一般的に、つり革広告は1編成単位で掲出されます。例えば山手線の場合、全52編成あるうちの1編成の、1号車から10号車までの全てのつり革に広告が掲出されます。電車内すべてのつり革に同じ広告が連なって掲出されるため、存在感・臨場感が強く、他の車内広告よりもアイキャッチ効果が高い広告媒体といえるでしょう。
ただし、1編成での掲出のため、該当路線の乗客全ての目に触れるわけではないことは留意しましょう。
2. つり革広告(アドストラップ)のメリット5つ
つり革広告は、広告面積が小さいために、他の車内広告よりも訴求効果が薄いと考える方も少なくありません。しかし実は、つり革広告独自の強みを活かせるメリットもあります。以下からは、つり革広告がもつ代表的なメリットを5つ紹介します。
- つり革利用者の目に必ず入る
- 広告面数が多くジャック感を出せる
- 他の車内広告とのシナジー効果がある
- 短期間から掲出できる
- 特殊訴求で『バズ』を狙える
このようなメリットから、つり革広告は商品やサービスの認知度向上、さらにはブランドのイメージを築くブランディング活用に効果的です。例えば、新しい商品のローンチやキャンペーンの告知、あるいは既存ブランドのリフレッシュなど、多用な目的に合わせて活用できるでしょう。
メリット1. つり革利用者の目に必ず入る
つり革広告の最大の魅力は、広告が目線の高さに配置されることから、自然と乗客の視線に捉えられるという点にあります。特に混雑する路線では、多くの乗客がつり革を利用するため、広告が目に留まる可能性が高くなり、効果的な訴求が可能です。
また乗車している間、つり革につかまっている乗客は、手元にある広告を何度も目にし、繰り返し接触するため、刷り込み効果により商品やサービスの名前、キャッチフレーズ、ロゴデザインなどを意識の中に強く定着させることが可能です。
メリット2. 広告面数が多くジャック感を出せる
つり革広告は編成単位で掲出されるため、乗客からみると、自分のいる車内のつり革すべてが同じ広告で統一されている『ジャック感』を演出できます。
通常、車内ポスターなど他の電車広告でジャックを行う場合には高額な広告費が必要となりますが、つり革広告であればコストを抑えつつインパクトのある訴求が可能です。
メリット3. 他の車内広告とのシナジー効果がある
つり革広告のメリットとして、他の車内広告とのシナジー効果を期待できる点も挙げられます。
例えば、まど上広告で商品の特徴をアピールし、つり革広告でキャッチフレーズやブランドロゴを表示するなど、効果的な連動広告を実現できます。
このように、つり革広告は他の広告媒体と組み合わせることで、それぞれの強みを活かしつつ、統一感のある広告キャンペーンを構築できます。異なる広告が相互に補完し合い、一貫性のある訴求ができるため、ブランドのメッセージが強化され、消費者に印象的な広告体験を提供できます。
メリット4. 短期間から掲出できる
つり革広告は短期間から掲出できるため、迅速な広告展開やキャンペーンの実施が可能であり、さらに中長期的な広告戦略の一部としても活用できます。
一般的に、つり革広告の掲出期間は1ヶ月~という短期間から掲出可能なため、例えば、季節やイベントに合わせて広告の内容やデザインを変更し、タイムリーな情報やプロモーションを伝えるなど、期間限定の広告キャンペーンに利用されています。
また、中長期的に掲出することで、ブランディングや長期的なメッセージの訴求ができ、広告主のブランド認知度向上や持続的な広告効果を追及することが可能です。
メリット5. 特殊訴求で『バズ』を狙える
つり革広告の特性を活かしたクリエイティブな訴求は、SNSでの拡散、いわゆる『バズ』を促す要素として注目されています。
実際にSNSで話題になった特殊訴求を例に挙げると、下記のようなものがあります。こうした特殊訴求には製作コストがかかりますが、二次元的な他の広告にはない独自のインパクトをもっているといえるでしょう。
電車乗ったらコレ↓だったw
つり革の埴輪が電車に合わせてゆらゆらしてるの控えめに言って可愛いwww近鉄電車で「こふん列車」運行開始 百舌鳥・古市古墳群の世界遺産記念で – あべの経済新聞 https://t.co/MQfuTDVCI6 pic.twitter.com/7IrLrGyHwN
— とら (@verelapis1) January 30, 2021
3. つり革広告(アドストラップ)のデメリット3つ
つり革広告は、その独特な特性を活かした効果的な訴求が可能ですが、一方で無視できないデメリットもあります。以下からは、つり革広告のデメリットを3つ紹介します。
- 1編成での掲出のため、その路線の乗客全ての目に触れるわけではない
- 広告面積が小さいため、含められる情報量が限られる
- 製作費が高い
デメリット1. 1編成での掲出のため、その路線の乗客全ての目に触れるわけではない
つり革広告は1編成ごとの掲出が基本であり、その路線の乗客すべての目に触れるわけではありません。
例えば山手線の1編成につり革広告を掲出する場合、全52編成あるうちの1編成(11両)にしか掲出されていないため、広告を掲出した車両にユーザーが乗る確率は52分の1ということになります。
そのため、つり革広告を掲出する際は、複数編成・複数路線への掲出、掲出路線を絞り込むエリアターゲティングなど、広告のリーチ範囲・リーチ率を高める戦略が不可欠です。
デメリット2. 広告面積が小さいため、含められる情報量が限られる
つり革広告の面積は比較的小さいため、伝えられるメッセージやデザインには制約が生じます。
具体的なサイズは路線や車両により異なりますが、例えば山手線の『アドストラップ』の場合、高さ51mm、円周125mmの掲出面がつり革を包み込むように掲出されます。身近なものでいうと、高さは単三電池と同じくらい、円周はトイレットペーパーの芯よりも少し太いくらいです。
そのためつり革広告では、インパクトを重視したシンプルなデザインでの訴求が効果的です。メッセージの伝え方やデザインを工夫しより効果的な訴求を目指しましょう。
また、他の車内広告と組み合わせることで、掲出面積の小ささをカバーしつつ、ストーリー性とメッセージ性の強い訴求を検討することをおすすめします。
デメリット3. 製作費が高い
つり革広告は、比較的製作費が高いというデメリットがあります。例えば小田急線の場合、広告掲出費(10両・1ヶ月)は40万円ですが、別途製作費が50万円必要です。
これは、つり革広告が1編成のすべての車両・すべてのつり革に掲出されるためで、例えば、1車両あたりにつり革が約150個、1編成10両だとすると、合計1500個もの広告を作成しなければならないためです。
そのためつり革広告の掲出を検討している場合は、広告掲載費用だけではなく、製作費にも十分注意する必要があります。
4. つり革広告(アドストラップ)の活用事例3選
ここでは、SNSで話題となったつり革広告の活用事例を3つ活用します。
- 『こふん列車』の広告
- 『ボンタンアメ』の広告
- スーパーマーケット『オオゼキ』の広告
(1)『こふん列車』の広告
『こふん列車』の事例は、自治体と連携した取り組みのひとつであり、広告面の上にマスコットを展開したユニークなアイデアが話題となりました。
電車乗ったらコレ↓だったw
つり革の埴輪が電車に合わせてゆらゆらしてるの控えめに言って可愛いwww近鉄電車で「こふん列車」運行開始 百舌鳥・古市古墳群の世界遺産記念で – あべの経済新聞 https://t.co/MQfuTDVCI6 pic.twitter.com/7IrLrGyHwN
— とら (@verelapis1) January 30, 2021
(2)『ボンタンアメ』の広告
こちらの『ボンタンアメ』の事例では、製品のパッケージを模した広告を展開し、あえてPR文などを追加しないことで、「久しぶりに食べたい!」という消費意識の喚起に成功しています。
つり革がボンタンアメだった~🍊久しぶりにあのオブラート食べたい🍊 pic.twitter.com/cA1QDSnznB
— 大谷紀子 (@noriko_ohtani) June 22, 2018
(3)スーパーマーケット『オオゼキ』の広告
スーパーマーケット『オオゼキ』の事例では、レシートを模した広告を展開し、店頭価格の安さを効果的にアピールしています。
最近のつり革広告は面白いっすね pic.twitter.com/vKroW8LIXn
— ぴろす (@PILOCI) November 4, 2020
5. つり革広告(アドストラップ)の費用相場
つり革広告(アドストラップ)の費用は、鉄道や路線によって変動します。輸送量の多い路線で大規模にPRするなら100万円〜300万円、商圏等に合わせて掲出するなら10〜50万円が月額の掲出費用の目安です。
また50万円前後の製作費用が必要となることにも注意しましょう。
6. つり革広告(アドストラップ)のリードタイム
つり革広告(アドストラップ)への出稿を検討している場合、掲出開始日の7週間前までを目安に広告プランナーへ問い合せましょう。製作に日数がかかるので、余裕をもって問い合わせるのがおすすめです。
(1)問い合わせ:7週間前
最新の空き状況がわかります。希望の日程で広告掲出が可能かを確認しましょう。
(2)デザインの提出・審査:5週間前
媒体社による広告内容の審査があります。媒体社よりデザインテンプレートが送られますので、形状にあわせたデザインの作成に取りかかりましょう。
(3)申し込み:4週間前
正式に申し込みをして広告枠を確保しましょう。
広告枠は予約や仮押さえができず、先着の申し込みがあれば埋まってしまうので注意が必要です。また、申し込み後はキャンセルができないことにも留意しましょう。
(4)最終版デザインの提出:3週間前
実際に掲出する広告デザインのデータを提出します。
印刷後の色のイメージ(色見本)があれば、ポスターのような現物等を媒体社に送りましょう。
(5)色校正回答:1~2週間前
媒体社より、「出来上がった印刷物の色合いがイメージ通りに再現できているか」について確認がありますので、期日までに回答しましょう。
(6)お支払い:1週間前
広告プランナーまたは媒体社から請求書が送付されます。
原則、前金のみとなります。
(7)掲出開始:当日
広告が掲出されます。
7. つり革広告(アドストラップ)の審査基準
つり革広告(アドストラップ)には審査規定が定められており、以下の項目に該当する広告は掲出できません。あらかじめチェックしておきましょう。
公序良俗に反するもの、通行者や公衆に不快の念を与えるもの、社会通念上掲出できないと認められているもの。
その他、媒体社が不適当と認めるもの。
多くの人の目に留まる広告は消費者(購入者、利用者等)に対する情報の提供であるため、適切かつ節度を持ったものでならなければならないとの前提のもとでクリエイティブの審査が行われます。つり革広告(アドストラップ)を出稿する際は、審査時にクリエイティブの承認をスムーズに受けられるように上記の点に気を付けましょう。
宣伝効果を上げるために広告のプロに相談しよう
今回は、つり革広告の特徴や費用、メリット・デメリット、効果的な活用方法について解説しました。
つり革広告は、ユーザーの手元に掲出されるため視認性と視認可能性が高く、特殊訴求も可能で『バズ』を狙いやすいという特徴があります。その一方で、サイズの制約や製作コストの点など、デメリットにも注意しなければなりません。
そのため、つり革広告を掲出するときは、掲出するタイミングや掲出先、他の車内広告との組み合わせなどを考慮し、つり革広告がもつ強みをより活かす必要があります。
そこで、つり革広告を出稿する際には、まずは広告のプロに相談しましょう。国内最大級の広告プラットフォーム『オーマッチ』では、つり革広告や車内広告のほかにも屋外広告を18万件以上扱っており、専属プランナーによる広告枠の選定も承っております。
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