「商業施設広告って具体的にどんなものがあるの?」
「どんなメリットがあるのか知りたい」
商業施設広告とは、大型の商業施設、ショッピングモール、映画館、喫煙所などで自社の製品やサービスを宣伝することができる広告です。
この記事では商業施設広告のメリットとデメリット、施設ごとの具体事例について解説します。最後まで読んで、商業施設広告の特徴を把握し、効果的な宣伝につなげてください。
1. 商業施設広告とは?
商業施設広告とは、商業施設の中もしくは周辺に設置されているポスター、看板、サイネージ、イベント展示などを指し、来店客や周辺客に対し自社の製品やサービスの訴求ができる広告です。
ショッピングモールなどの広告媒体は大きく目立つものが多く来店客の目を引きます。
購買意欲の高いさまざまな層に対して訴求が可能で、商業施設内のみではなく施設周辺や直結している駅からの動線部分にも設置することができます。なお、商業施設内に出店している店舗が同広告を用いて宣伝しているケースもあります。
2. 商業施設広告のメリット2つ
商業施設広告のメリットを2つ紹介します。後述するデメリットとあわせて参考にしてください。
- ターゲットを絞って訴求できる
- 良い印象を与えやすい
メリット1. ターゲットを絞って訴求できる
1つ目のメリットは、商業施設ごとに顧客層が異なるため、掲出する施設やエリアによってターゲットを絞った訴求が可能である点です。
商業施設の特徴については以下をご覧ください。
種類 | 特徴 | 主なターゲット |
---|---|---|
大型商業施設 | 子供から大人まで買い物やイベントを楽しむことができる。 安価で手頃な価格帯の商品が多い。 |
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駅直結の大型商業施設 | 駅利用者も気軽に立ち寄れる商業施設。 ビジネスパーソンや車を持たないファミリー層も利用する。 |
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百貨店 | 主に女性・シニア層が利用客で、なかでも中〜高所得層が中心。 高価な価格帯の商品が多い。 |
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これらの商業施設の特徴に加え、属しているエリアの人口や地域性などを考慮し、自社がアプローチしたいターゲットを明確にすることで、より適切な広告宣伝が可能になります。
メリット2. 良い印象を与えやすい
2つ目のメリットは、商業施設広告は良い印象を与えやすいという点です。
休日の外出などで気分が高揚している利用客の目に触れやすく、商業施設内での広告宣伝は良い印象を持ってもらいやすくなります。商業施設の賑やかな雰囲気とあわせて、前向きな訴求が可能です。3. 商業施設広告のデメリット:広告内容によってはNGな場合がある
上述したように商業施設広告には大きなメリットがありますが、一方で内容によっては出稿できない広告があるというデメリットも存在します。
具体的には、商業施設やテナントと競合する広告はNGになる場合があり、また商業施設内のイメージと合わない場合も断られるケースがあります。幅広いターゲットに対し訴求する機会がある商業施設広告ですが、活用の際にはNGとなる場合があることも想定しておきましょう。
商業施設によってNGのパターンは異なるので、広告プランナーに相談して広告掲出することをおすすめします。4. 商業施設広告の例|施設・種類別に紹介
掲出可能な広告の種類について、それぞれの施設ごとに紹介します。
(1)渋谷の大型商業施設
渋谷には大型商業施設が多くあります。これまでは「若者の街」と呼ばれた渋谷ですが、今では大人も楽しめる施設が建ち、さまざまな層の顧客を呼び込んでいます。渋谷の大型商業施設について以下4カ所の概要と広告の例を紹介します。
- 渋谷ヒカリエ
- フクラスバナー
- 渋谷スクランブルスクエア
- 渋谷マークシティ
#1:渋谷ヒカリエ
渋谷ヒカリエは、渋谷駅東口に位置する地上34階・地下4階建ての高層複合施設です。高層部にはオフィスフロア、中層部にはミュージカル劇場やイベントホールといった文化施設を配置し、また、東急百貨店プロデュースによる商業施設があります。
利用者は20代から40代の働く女性という高い購買意欲を持った層が中心で、日経リサーチによると2023年度の首都圏商業施設の来場者数として渋谷ヒカリエは3位にランクインするなど、集客力の高さが目立ちます。(参照:首都圏商業施設の集客力ランキング – 日経リサーチ)渋谷ヒカリエに出稿可能な広告は、壁面と天吊のバナー、大型の支柱に埋め込まれた液晶ディスプレイを用いた広告映像配信、B2F・1F・2Fの計3か所に設置されたリングサイネージなどがあります。壁面と天吊のバナーは、いずれか一方もしくは両方に広告を出稿するプランがあります。3種類とも、人目につきやすく来館者のみならず駅利用者にも訴求可能な広告枠です。
#2:フクラス
フクラスは渋谷駅西口に位置する地上18階・地下3階建ての高層複合施設です。高層部にはオフィスフロアがあり、17階では「Business-Airport Shibuya FUKURAS」という産業進出支援施設によって企業とクリエイターをマッチングさせる取り組みを行っています。中層部には商業施設の東急プラザが入っており、1階にはバスターミナルなども完備されています。
利用客は40代〜60代のシニア層が中心で、羽田・成田空港からフクラス発着のバスもあることから外国人観光客の来店も目立ちます。フクラスに出稿可能な広告は、建物周辺の利用客にも訴求できる外壁フラッグや、エントランス・フロント・各エリアへ向かう歩行者といった館内利用客の目をひくバナー・大型ビジョン・サイネージ、バスターミナル入り口のEYEビジョンなどがあります。
フクラスの利用客だけではなく、バスターミナルを利用する国内外の旅行者やフクラス周辺の歩行者の目にも触れるため、さまざまなターゲットに対し訴求することが可能です。
#3:渋谷スクランブルスクエア
渋谷スクランブルスクエアは渋谷駅の真上に位置する地上47階・地下7階建ての高層複合施設です。現在は「東棟」と呼ばれる建物のみですが、2028年までに「西棟」「中央棟」が完成予定となっています。
屋上は展望施設として解放されており、中層部から高層部にはオフィスフロア、中層部以下には商業施設があります。
商業施設のテナントは高級志向ですが、その一方で屋上には観光地として展望施設を設けてもいることから、購買意欲の高いシニア層・F1層を中心に若者も顧客層として取り込んでいます。1日の利用者数が約330万人といわれる渋谷駅に直結している立地の良さが特徴です。
渋谷スクランブルスクエアに出稿可能な広告は、壁面のもっとも視認性が良い場所に設置された大型ビジョンでの放映と、駅利用客に訴求可能な2階の大型サイネージでの放映があります。
#4:渋谷マークシティ
渋谷マークシティは「イースト」「ウエスト」の2棟のビルからなる複合商業施設です。「イースト」は地上25階・地下2階建てで渋谷エクセルホテル東急を備え、「ウエスト」は地上23階・地下1階建てでオフィスフロアを備えています。
2000年にオープンし、同年にグッドデザイン賞を受賞しています。渋谷で生活する20代後半以上の女性をターゲットに「大人の発信基地」をコンセプトとして打ち出し、「若者の街」として有名な渋谷に新しいイメージをもたらしました。
2022年度の収益が開業以来最高値となるなど、多くの女性客から高い支持を得ています。
渋谷マークシティに出稿可能な広告は、駅利用客に訴求できる大型のアトリウムバナーとマークタペストリー、4階にある館内壁面看板としては最大の広告枠となるマークシャイニングウォールがあります。
(2)ショッピングモール
ショッピングモールとは、さまざまな店舗が集まった複合型商業施設を指します。施設内にあるそれぞれの店舗が独立した専門店であることがほとんどで、遊歩道の左右に立ち並んでいます。以下のショッピングモールに関連する広告例を紹介します。
- ららぽーと
- イオンファンタジー
- フードコートビジョン
- モールスケープ
#1:ららぽーと
ららぽーとは1981年にオープンした千葉県船橋市にあるTOKYO-BAYを旗艦店に、首都圏・東海・関西・九州・海外に出店している大型商業施設です。ショッピングモールとしてはららぽーとTOKYO-Bayが国内で3番目の店舗面積を誇ります。
若年層とファミリー層を主なターゲットとしており、首都圏にあるららぽーと豊洲には休日5万人が訪れるなど、集客力の高い施設です。ららぽーと横浜では館内中央にある大型サイネージを使った広告映像配信、ららぽーと湘南平塚では1階の通りを歩く来店客向けのブリッジ・ガラス面の広告掲載が可能です。
大型サイネージ(ららぽーと横浜)
引用:イベントスペース&メディアポータル – 三井不動産グループ
2階吹き抜けブリッジ ガラス面セット(ららぽーと湘南平塚)
引用:イベントスペース&メディアポータル – 三井不動産グループ
#2:イオンファンタジー
イオンファンタジーは国内約700店舗、海外約450店舗を展開し、アミューズメント施設運営業界ナンバーワンを誇る商業施設です。児童向けの遊戯施設を運営しています。
各地のイオンをはじめとするショッピングセンター内に出店され、主力のアミューズメント施設モーリーファンタジー内にあるクレーンゲームの人気は非常に高く、国内売上高の約半分を占めています。
イオンファンタジーは子供連れのファミリーにターゲットを絞っており、加えて昨今のアニメなどいわゆる「推し活」の影響から若年層の来店も増加傾向にあります。クレーンゲームの壁面にあるデジタルサイネージで映像配信が可能です。
#3:フードコートビジョン
商業施設内に出店されていることの多いフードコートの利用客を対象にしたフードコートビジョンと呼ばれる広告があります。
フードコートの平均滞在時間は約45分といわれ、食事前や食事中のふとした瞬間に目につきやすいのが特徴です。利用客は子供連れのファミリー層、若年層がメインで、商業施設を訪れた79%が利用するというデータがあります。(参照:大型商業施設利用に関する意識調査 – PR TIMES)
引用:フードコートビジョンとは – 長田広告
#4:モールスケープ
イオングループとイトーヨーカドーが運営する主要ショッピングセンター計150店舗に出稿されている広告媒体です。ターゲットはイオンリテールやイオンモール、イトーヨーカードーを訪れるファミリー層が中心です。
来店客の目に触れやすい駐車場への導線の途中、店内に設置されているモールスケープなどによって購入への一押しを促します。
来店客の8割は買い物を目的としているため、効果的な訴求が見込まれます。
引用:モールスケープ – エムシードゥコー
(3)映画館
全国のMOVIX、ピカデリーに加え、丸の内ピカデリー、大阪ステーションシティシネマといった映画館で上映前広告として15秒間映像を流すことができます。観客はスクリーンに意識を向けているため、迫力ある大画面で集中して見られる可能性が高いというメリットがあります。
映画館の利用客は上映されるコンテンツにもよりますが、10代〜20代の若年層が多いです。
(4)喫煙所
2020年4月に施行された改正健康増進法により喫煙可能なエリアが限定的になった結果、喫煙所の利用率が高まっています。喫煙所は目を引くものがあまりないため、設置されているサイネージへの注目が期待できます。
利用客は30〜50代のビジネスパーソンが多く、決裁者や経営者に対して効果的に訴求が可能です。
スタンド型や壁に埋め込まれたサイネージによる広告宣伝が可能です。商業施設広告で自社情報を的確にPRしましょう
商業施設広告は、大きなスペースやサイネージを活かした利用客の目をひく広告宣伝が可能です。また、駅直結型の商業施設も多く、幅広いターゲットに対し訴求することができます。
一方で、広告内容によっては出稿が認められないケースもあり、また、顧客層が広いため正確にターゲティングを行う必要があります。高い広告効果を得るためには、商業施設ごとの特徴やエリア特性を考慮し、どこに・どのような広告を出せばいいのかをしっかりと定義するようにしましょう。
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