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クリニックや歯科医院の広告の種類と制限とは?規則に合った広告を!

「クリニックや歯医医院が広告を出すのに制限や決まりはあるの?」
「クリニックや歯科医院が出せる広告の種類や相場を知りたい」

現在、コンビニの数よりも多いといわれるクリニック・歯科医院ですが、業界では医院間の競争がさらに激化しており、集患力を上げるための方策を探しているというクリニック・歯科医院も少なくありません。集患力を上げるにはまずは地域での医院の知名度や認知度の向上が不可欠であり、そのために役立つのが屋外広告(OOH)や交通広告などの広告利用です。

しかし、医療機関である歯科医院の広告には細かい規制が数多くあるため、掲出の際には十分な注意が必要です。そこで今回は、クリニック・歯科医院広告の種類や掲出する際に注意すべき法律規制、また、クリニック・歯科医院に人気の高い広告やその相場についても解説します。

地域に根差す地元密着型の「地元のクリニック・歯科医院」として集患力を上げたいとお考えの方は必見です!

1. クリニック・歯科医院の広告方法

クリニック・歯科医院の広告方法は大きく分けて2種類あります。

(1)クリニック・歯科医院に適したオフライン広告

クリニック・歯科医院のオフライン広告には以下のようなものがあります。

広告の種類特徴
野立て看板・電柱広告・消火栓広告街路や路地、田畑、電柱や消火栓などに設けて、通行人や乗客に向けて設置する広告
交通インフラ広告電車やバスなどの交通機関に掲載する広告
紙媒体広告チラシ、地方情報誌、新聞などに掲載する広告

クリニック・歯科医院で治療をするのは一般的に気が重いものです。

しかし、野立て看板や交通インフラ広告など路上で目にするオフライン広告を設置しておけば、メッセージを繰り返し伝えることで親しみや親近感を感じる単純接触効果・反復訴求効果によって心理的ハードルを下げて住民が来院する可能性を高めることが可能です。

また、紙媒体広告も歯科医院の集患に有効な宣伝方法の1つです。チラシの効果は「チラシ1万枚で来院者10人」(反応率0.1%)といわれるため、チラシを製作する場合はエリアの人口を考えて枚数を決めるとよいでしょう。

さらに、エリアに根付いた地方情報誌や新聞の地元欄に掲載すると、『町になじみ深い医院』の印象を与えることができ、親しみ・信頼感を感じてもらいやすいなどのメリットがあります。

クリニック・歯科医院の地元での知名度・認知度を上げるには複数のオフライン広告を利用するのがおすすめです。

(2)クリニック・歯科医院に適したオンライン広告

クリニック・歯科医院のオンライン広告は、ホームページや医院名でのInstagram、X(Twitter)、Facebookなどを使った広告です。

現在は詳しい情報をホームページ等を使って調べてから来院する人も多いため、オフライン広告と併用して運用している歯科医院も少なくありません。

2. クリニック・歯科医院の広告には様々な規制がある

クリニック・歯科医院を含む医療機関が広告を出す際には、必ず以下の法律規制に則った形で適切に出稿しなければなりません

関連する法律規制

  • 医療法(昭和二十三年法律第二百五号)
  • 医療法施行令(昭和二十三年十月二十七日政令第三百二十六号)
  • 医療法施行規則(昭和二十三年十一月五日厚生省令第五十号)
  • 医業、歯科医業若しくは助産師の業務又は病院、診療所若しくは助産所に関して広告することができる事項(平成19年厚生労働省告示第108号)
  • 広告可能な診療科名の改正について(平成20年3月31日医政発第0331042号)
  • 医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関して広告し得る事項等及び広告適正化のための指導等に関する指針(以下、『医療広告ガイドライン』)について(平成19年3月30日付け医政発第0330014号)

3. クリニック・歯科医院の広告は『医療広告ガイドライン』を厳守

クリニック・歯科医院の広告の出稿に際して注意すべき法律規制の中でも、特に重要となるのが2007年3月30日付の厚生労働省が出した、医療機関が広告を出稿する上での指針『医療広告ガイドライン』です。

(1)『医療広告ガイドライン』登場の背景

同ガイドラインが出された背景には、医療機関の宣伝の激化による誇大広告や虚偽広告によるトラブルの多発という問題があります。歯科医院の増加と人口減少によって集患・経営が年々厳しさを増す中、自院の広告を宣伝する医院が急増する一方で、問題のある広告を掲出する医院も増えて患者とトラブルになるケースが少なくありませんでした。

そこでこのガイドラインが設けられることになり、歯科医院の広告はこのガイドラインに記載された事項に則った形で出稿しなければならなくなりました。これに反した場合には景品表示法や薬事法の定めるところにより広告違反の指導及び措置として最悪の場合には行政処分による業務停止命令が下される場合があります。

ちなみに、医療広告ガイドラインはオフライン広告だけでなく、医療機関のウェブサイト・メルマガ・SNS等についても対象となるので注意が必要です。

医療機関にとって指導・措置を受けたことによる信用度のダメージは計り知れないものになるので十分気を付けましょう。

(2)規制の対象となる広告の要件とは?

同ガイドラインによるクリニック・歯科医院の規制となる『広告』の要件は以下の3つです。

クリニック・歯科医院の『広告』の要件

  1. 患者の受診等を誘引する意図があること(誘因性)
  2. 医業若しくは歯科医業を提供する者の氏名若しくは名称又は病院若しくは診療所の名称が特定可能であること(特定性)
  3. 一般人が認知できる状態にあること(認知性)

集患する目的で不特定多数に向けて出稿されたものが『広告』に当たりますが、患者に送られるダイレクトメール(「次の歯の定期健診のお知らせ」など)や院内で配られるパンフレットは『広告』には当たりません。

『広告』とみなされたものは、掲載内容の基準をクリアしていれば広告として出すことが可能です。

(3)クリニック・歯科医院の医療広告に掲載できる事項

クリニック・歯科医院の看板・チラシでは、医療法で認められた項目を掲載できます。

歯科医院の広告に掲載可能な事項

  • 医師、歯科医師である旨
  • 診療科名
  • 医院名
  • 電話番号
  • 場所
  • 管理者名
  • 診療日、診療時間(予約時間・予約受付電話番号・HPアドレス・Eメールアドレスも可能)
  • 指定医である旨
  • 医療従事者に関する事項(氏名、年齢、性別、役職、略歴など)
  • 医療相談・安全措置・個人情報の取扱いなど、管理運営に関する事項
  • そのほか、厚生労働大臣が定める事項

上記の他にも、バリアフリー構造や音声案内設備など高齢者や障碍者等への配慮、往診対応などの表示も可能です。

(4)クリニック・歯科医院の医療広告で掲載が禁止されている事項

クリニック・歯科医院の医療広告上で禁止される内容としては、以下のものとなります。

禁止事項
虚偽広告「絶対安全」「患者〇%に効果」などデータの根拠の提示のないもの
比較優良広告「〇〇(有名人)も当院で治療を受けています」「地域ナンバーワン」など他のクリニック・歯科医院よりも著しく優れていると誤認させるおそれがあるもの
誇大広告費用やキャンペーンなど、適用されるための条件が付いているもの(小さな文字で注釈をつけていても見落とすと判断できる場合を含む)
公序良俗に反する内容の広告わいせつな図画を使用した広告
治療等の内容・効果の体験談患者の主観または伝聞に基づく体験談
誤認させるおそれのあるビフォーアフター写真等術前・術後の写真やイラスト等のみで説明が不十分なもの
品位を損ねる広告費用を強調した広告

 (出典:国民生活センター

上記に反した場合は、行政指導・報告命令・立入検査・中止命令・是正命令が出され、罰則が適用された場合には6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることになります。

(5)『限定解除』の要件

2018年の医療広告ガイドライン改正でクリニック・歯科医院のホームページやSNSも医療広告ガイドラインの規制対象となっています。

ただし、ホームページについては患者への情報提供の観点から、医療広告とみなされた場合であっても『限定解除』の要件を満たしていれば広告可能事項の限定を解除することが可能です。

クリニック・歯科医院のホームページの限定解除要件

  • 患者が自ら求めて入手する情報であること
  • 「連絡先」を明記(患者が照会可能なもの)していること
  • 自由診療の治療等の内容、費用に関する事項
  • 自由診療の主なリスクや副作用についての情報

例えば、歯科医院における、保険対象外・自由診療となるインプラントや矯正、ホワイトニングなどの治療に関しては、治療内容や費用や回数や期間、リスクや副作用について明記することで「限定解除要件を満たしている」と判断され、歯科医院の広告に掲載できる項目が増えることになります。

4. クリニック・歯科医院OOH広告の費用相場

クリニック・歯科医院のオフライン広告の中でもエリア知名度・認知度を上げるのに役立つのが、反復訴求効果も高い屋外広告(OOH)の一種の野立看板や電柱広告や消火栓広告です。特に公道上の電柱や消火栓に掲出できる電柱広告や消火栓広告は公共性・信頼性が高く、費用も年間利用でもリーズナブルなので人気が高いです。

費用相場はクリニック・歯科医院の広告を設置する場所によって変動しますが、電柱広告で年間20,000円~40,000円、消火栓広告で年間45,000円~80,000円となっています。電柱広告や消火栓広告の一例を見てみましょう。

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他にも、住人がよく利用する路線バス内のポスターやステッカー、車内アナウンス、バス停などの交通広告や、紙媒体の広告と組み合わせることで相乗効果が得られることでしょう。

ガイドライン・法律に則った広告でクリニック・歯科医院の集患力を高めよう

クリニック・歯科医院の広告は、誰もが街を歩けば屋外・屋内で目にする機会も多い広告の1つです。クリニック・歯科医院が健全な経営を維持するために、「歯の治療を行いたい」「歯を健康に保ちたい」という人に効果的にアピールして集患力を高めてくれる広告を活用することが不可欠となります。

ただし、クリニック・歯科医院の広告には様々な規制が設けられており、これに反した場合は罰則が適用される場合があるため、掲出の際には細心の注意が必要です。また、さらに様々な規制を守った上で歯科医院の広告を出して効果的な広告宣伝を行うためには正しい場所や方法の選定が不可欠となります。

そのため、歯科医院の広告効果を最大限高めるために、実績豊富なオーマッチにご相談ください。

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