広告主事例

人流データを活用したDOOH掲出事例|桜美林大学様

今回は、マンションメディアを用いた認知拡大施策の取り組みでご一緒した、桜美林大学様にお話を伺いました。
これまでに直面していた課題や、DOOHの実施に至った背景について深掘りします。

学校法人 桜美林学園 桜美林大学 入学部(アドミッションズオフィス)小池 翔 氏

受動的にできることはやりきった

ーまず、これまでのキャリアやご担当業務を教えていただけますか?

大手銀行に勤務した後、桜美林大学へ転職しました。最初は経理部門にて、経費システム周りの整備やポータルサイト制作などを担当しました。その後、入学部のマーケティングチームに異動し、現在は学生のリード獲得およびCV獲得に向けたデータ分析・形成を行っています。その他、直近ではWebサイトのリニューアルを担当しています。当大学ならではの専門性やユニークさを前面に出しながら、より抜きん出た学生に入学してもらえるような企画を策定中です。

ー現在のミッションや、今後の目標を教えてください。

入学者数を確保すること、入学定員を満たすこと、が入学部としてのミッションです。良い学生に入学してもらうには、前提として選抜が必要になります。そのために志願者数を増やす必要があるので、併願、総合型選抜、一般選抜、一つ一つに対して、いかにユニークユーザーを増やせるかを考えています。長期的な目標は、入学を決めてくれた学生たちに「桜美林大学に行く」と胸を張って言ってもらえるようにすることです。

ーこれまでマーケティング活動としてどのような取り組みをされてきましたか?

メインは大学パンフレット請求サイトへの情報掲載です。残りの予算で周辺地域に対する訴求として駅ポスター広告の出稿などを行っていますが、スマホに時間を奪われている昨今では、面が小さいメディアだとなかなか広告を見てもらいづらいのかなと感じています。

最近はその他にも、在学生にキャンパスライフにまつわる動画を制作してもらい、それを動画コンテンツとして発信するなどして、桜美林大学の魅力を知っていただくための工夫をしています。

桜美林大学 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@ObirinDaigaku

ーこれまでの課題があれば、教えてください。

学生たちに「桜美林大学に入学する」と胸を張って言ってもらうには、どうしても大学偏差値をはじめとしたブランド力が必要になります。そういったものがない状態だと、周囲から「なんで行くの?」と言われたり、変な方向に話が転がっていってしまうことがあります。

他には、大学パンフレット請求サイトによるリード獲得に注力していましたが、正直リードの質は高くなく、オープンキャンパスの申し込みのキャンセルが散見されました。大学パンフレット請求サイトへの情報掲載や、同サイトにおける追加施策など、受動的に集客できることはやりきったので、今は能動的に桜美林大学の名前や良さを浸透させていくアクションが必要な状況です。

ー打開策は何か考えていましたか?

学生だけではなく、その保護者の方にも桜美林大学への入学をどう納得してもらうか、そして、広告の無駄打ちをどう防ぐかを考えていました。例えば学生が桜美林大学に入学したいと考えてくれた時に、保護者の方が子どもを桜美林大学に行かせていいと判断できるよう、その手助けになるような資料を準備したりしました。大体は就職実績になりますが、悪くないことが伝わればOKだと考えています。高校教員も意思決定者に含まれますが、その目線だと、自分の大切な生徒を大学へ送る感覚なので、卒業後に桜美林大学に入学した学生の活躍ぶりをどうやって高校へフィードバックするかなども考えています。例えば学生を取材してその記事を出身高校に送ったりなど、地道な活動もしています。

データをもとにターゲティングできることが出稿の決め手

ー当社の提案を採用された決め手は何でしたか?

リード獲得やオープンキャンパスの毎年の集客ももちろん大切ですが、両輪で中長期的なブランド資産の蓄積を行っていくことが、少子化が続く中で選ばれ続ける大学になるために必須であると考えていました。そもそも資料請求やオープンキャンパスの集客をするにも、まずは学生に大学に対する興味を持ってもらうことが必要です。その中で、人流データをもとにターゲットとなる高校生・保護者層の方々へ集中的に認知浸透を図る手法は、非常に納得感が強かったです。戦略が抽象的だと、なかなか校内で話を通しづらいのですが、データをもとに提案してくれたので、理路整然と説明がしやすかったです。

ーこの度、マンションメディアへの広告出稿を採用した理由を教えてもらえますか?

既存代理店から聞いたことがないメディアだったので、新鮮な角度でターゲットに対して桜美林大学について訴求・浸透させることができそうであると感じたことが理由の一つです。
見られやすいメディアであるという理由も大きかったですね。もちろん、駅や街の中にある看板にも良いメディアはたくさんありますが、歩行中に本当に見られるのだろうか?という思いはありました。一方で、マンションメディア、特にエレベーターメディアは、密室空間で立ち止まっている人に対して、動画で繰り返し訴求ができるので、ブランドの浸透には効果的に寄与するだろうと考えました。

ー訴求ターゲットは?背景なども含めて教えてください。

もちろんメインターゲットは高校生ですが、保護者の方や高校教員もターゲットとしていました。先ほども申したように、学生が「桜美林大学を受験したい」と言った時に、周囲から「どこそれ?」と言われてしまうと本人が萎縮してしまうので、意思決定を担う層にもしっかり訴求したいと考えていました。

ー訴求内容で意識したポイントは何ですか?

まずは、とにかく大学名を知ってもらうことに主眼を置いていました。そのため、広告クリエイティブもブランドイメージ訴求に沿ったものを使用しました。

セグメントしづらい市場にどう切り込むか

ー今後、どのような広告展開をお考えですか?

先ほど、広告の無駄打ちをどう防ぐかがポイントとお話ししましたが、当大学には演劇の専攻があるので、例えば人流データを用いれば、演劇大会に出場した高校生に対するアプローチができるのかなと思います。大会に協賛して大会パンフレットに大学名が出るだけだと、正直大学の理解までには至らないので、人流データを用いてターゲットを限定しながら、広告を展開するのが良いと思います。セグメントしづらい市場に対してどうやって攻めていくかがポイントですね。

ー学部毎にセグメンテーションして広告配信する手法も考えられますね。

今回のクリエイティブはブランドイメージ訴求のなかでも、当大学のグローバル・コミュニケーション学群をフィーチャリングした内容でした。単にグローバルという観点だけでは、もっと英語で有名な大学と戦わないといけないので、今後は“英語”と“何か”を掛け合わせた訴求が必要と考えています。英語を学ぶだけの時代は終わったと言われており、英語教育の上に専門知識が掛け合わさって初めて、良い人材であると定義づけられてもいます。

ー他グローバル学部との違いを訴求ができるとよいかもしれないですね。

そうですね、当大学のグローバル・コミュニケーション学群の特長の一つとしてパブリック・リレーションズを専門的に学べることが挙げられます。英語 × PR(パブリック・リレーションズ)をテーマとして組み込んで、独自の訴求をしていきたいですね。


学校法人 桜美林学園 桜美林大学 入学部(アドミッションズオフィス)小池 翔氏(左)
オーマッチ株式会社 代表取締役 杉山 憲史(右)

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